令和6年9月1日~9月9日
参議院は、ODA調査派遣第3班(団長藤川政人議員及び江島潔議員)を、令和6年9月1日(日)から9月9日(月)まで、フィジー共和国及びトンガ王国に派遣しました。
フィジー共和国では、ナンディにおいて、1995年の日本の無償資金協力による施設整備を契機として世界気象機関(WMO)のサイクロン予報・警報サービスを提供する「地域特別気象中枢」に認定され、同地域のハブ気象局となっているフィジー気象局(無償、技協等)を視察しました。
首都スバ及びその近郊においては、同国の中央防災機関として全土の防災計画の策定やモニタリング等を行っている国家災害管理局(技協等)、令和4年度の会計検査院決算報告で指摘がなされたナヴアケゼ・ディストリクト小学校(草の根)、同国で唯一大型車両が通行可能な幹線道路に架かる橋梁で、老朽化のため架け替え工事を進めているタマブア・イ・ワイ橋(無償)、大洋州の12の国と地域が共同運営する同地域の主要大学である南太平洋大学(無償、技協等)を視察しました。
さらに、同国第二の都市ラウトカにおいて、我が国が施設整備や継続的な機材供与等を行っている同国の主要漁港であるラウトカ漁港(無償、技協等)を視察しました。
各視察先では、事業の概要や成果、今後の課題等について説明聴取や意見交換を行いました。
また、トゥイサワウ公共事業・気象・運輸大臣、ンディトカ地方・海洋開発、災害管理大臣、ラヤル農業・治水大臣、ンバイニヴァル漁業・森林大臣及びンゲレンゲレタンブヤ国会副議長・外務副大臣と懇談し、同国における各種開発課題や我が国の協力に対する要望等について率直な意見交換を行ったほか、同国で活躍するJICA専門家、JICA海外協力隊員、在留邦人関係者との意見交換を行いました。
トンガ王国では、首都ヌクアロファにおいて、世界的にも災害リスクの高い国の一つとされる同国において自然災害に関する警戒情報や安全情報を迅速に伝達する役割を担うトンガ放送局(無償、技協等)、同国における海上輸送の重要性を踏まえ、荷役作業の効率化及び旅客の安全性確保等を図るべく整備されたヌクアロファ港ファウア埠頭(無償)及び本年7月に引き渡されたばかりのタグボート(無償)、同国の保健・医療サービスの中核を担い、我が国が継続的に支援を行っているヴァイオラ病院(無償、技協等)、エネルギー資源の大半を輸入に頼る同国で再生可能エネルギーの導入促進等を図るため整備された可倒式風力発電システム(無償)をそれぞれ視察し、事業の概要や成果、今後の課題等について説明聴取や意見交換を行いました。
また、トゥアイメイアピ財務省次官、アカウオラ保健大臣、ファカファヌア国会議長とそれぞれ会談し、同国における開発課題や我が国の開発協力の在り方、要望事項等について率直な意見交換を行ったほか、日本に留学経験を有するトンガ人、同国で活躍するJICA海外協力隊員との意見交換を行いました。