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参議院の動き

参議院70周年記念論文表彰式

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 これからの日本

岐阜県  各務原市立桜丘中学校 2年

田口 晃悠

日本では1000年以上も前から貨幣が使われてきた。今でもほとんどの人は現金を使って生活している。しかし、最近は現金を使わない支払い方法が普及しつつある。それが「電子マネー」だ。僕はこの電子マネーをもっと普及させ、現金の不要な社会にするべきだと考える。

この電子マネーの良い点は、貨幣とは違い全てデータによって決済することができるというところだ。僕はデータを使うメリットは主に3つあると考えている。

まず1つ目は電子マネーの便利性である。電子マネーで支払う時、必要なものはカードもしくは携帯機器だけである。どちらも小さく軽いため硬貨や紙幣のように嵩張ったりしない。また、支払う際に電子マネーではお釣の計算が不要になる。これらのことから現金から電子マネーにすると買い物が楽になりもっと買い物が楽しくなるだろう。

2つ目は、窃盗の防止である。例えば、コンビニに強盗が入ったとする。貨幣の場合は銃で脅せばその場で金を手に入れることが可能だ。またその強盗によって怪我を負うなどの被害者が出るかもしれない。しかし、電子マネーはデータによるやりとりのためお金がその場にはない。よって強奪は不可能だ。こうすることで強盗が減り、被害は少なくなるかもしれない。

しかし一方で、カードや携帯が盗まれたら同じではないか、と思う人もいると思う。確かにそれは大いにありえる。しかし、それらが盗まれる、または不正使用された場合でも、本人確認を伴う届け出により、利用停止処置が行われるため電子マネーを使われることを防ぐことができる。なのでその点も安心して使うことができる。

3つ目は、捏造・偽造・複製の防止である。ところであなたは「偽札」を御存知だろうか。偽札とは偽造された紙幣のことだ。この偽札が横行すると通貨に対する信用を害する。偽札は近年でも世界中で使われており、偽札事件は多く起きている。しかし、電子マネーはデータなので偽造することを防止することができる。

これらのように電子マネーを使うことによるメリットは多い。しかしデータであることは逆にいえばそれが短所でもある。例えばお正月に渡すお年玉は現金だ。現金には形があり見ることができる。人から何かを貰うことは子供にとってとても嬉しいことだ。しかし電子マネーではお金に形がない。それに子供ではカードなどを扱うのが難しいかも知れない。このように、電子マネーは日本文化に影響を与えるかもしれない。だがそれを恐がっていてはいけないと思う。新しいものはどんどんとり入れ、古き良き物・文化は残していくことが大切だと思う。お年玉も現金からプレゼントを渡すなどの形で文化を残すことができるだろう。またこのような変化はすでに始まっている。例えばお賽銭を電子マネーで払うことがすでに可能なところもある。

新しい技術が次々と開発されている現代で重要なことは、伝統的な文化を残し、新たな文化を積極的に取り込むことだと思う。さっきのお賽銭の話では、電子マネーにすることでお賽銭泥棒の被害を回避できる、お賽銭の計算が楽というメリットがあるとのことだ。このように、これからの日本は伝統と新たな文化が共存する国を作っていくことが大切なのだと思う。なので僕はその1つとして貨幣が不要で電子マネーが使われる社会にするべきだと考える。