参議院は、ＯＤＡ調査派遣第４班（団長佐藤正久議員、江島潔議員、礒崎哲史議員、山田太郎議員及び小池晃議員）を、平成２６年７月２９日（火）から８月７日（木）まで、タジキスタン共和国、キルギス共和国及び大韓民国に派遣しました。

タジキスタン共和国では、ハトロン州において、４件の道路改修事業により構成されるクルガンチュベ－ドゥスティ－ニジノピャンジ道路改修計画（無償資金協力）、校舎の屋根・外壁・内壁・床の改修、ドア・窓の刷新等を行うボフタール県ザルガル地区キロフ村第２５番学校校舎改修計画（草の根・人間の安全保障無償資金協力）、産科・新生児ケアを行う医療施設における医療サービス提供能力の強化等を実施するハトロン州母子保健システム改善プロジェクト（技術協力プロジェクト）を視察しました。
　また、下村憲正ＵＮＤＰ（国連開発計画）タジキスタン事務所長、アソーゾーダ運輸大臣、ボボホジエヴァ保健社会保護第一次官（第一副大臣）、グルママドフ・ハトロン州知事及びサイード第一副首相を訪問し、国連機関から見た我が国ＯＤＡの在り方、運輸・交通面における経済協力、周産期医療の課題、ハトロン州における道路整備の効果及びタジキスタン・アフガニスタンの国境管理等について、それぞれ意見交換を行ったほか、ＪＩＣＡ（国際協力機構）関係者、国際機関職員、ＮＧＯ職員と意見交換を行いました。

キルギス共和国では、イシククリ州において、小規模グループが連携して地域素材を活用した高品質の商品を生産できる体制を構築しようとする「一村一品アプローチによる小規模ビジネス振興を通じたイシククリ州コミュニティ活性化プロジェクト」（技術協力プロジェクト）を視察したほか、首都ビシュケクにおいて、実践的なビジネスマネジメントのノウハウを提供しているキルギス共和国日本人材開発センター・ビジネス人材育成プロジェクト（技術協力プロジェクト）を視察しました。
　また、ジェエンベコフ・キルギス共和国議会議長、カプタガエフ・イシククリ州知事、イマナリエフ・キルギス共和国議会議員（国際問題委員会委員長）及びオトルバエフ首相を訪問し、中央アジア唯一の議会制民主主義を維持・発展させる必要性、一村一品プロジェクト等イシククリ州へのＯＤＡの拡充策、日本人観光客を誘致するための方策及びキルギス経済が抱える課題等について意見交換を行ったほか、ＪＩＣＡ派遣専門家、青年海外協力隊員、ＪＩＣＡ職員、国際機関職員、シニアボランティアと意見交換を行いました。

大韓民国では、キム・ヨンモクＫＯＩＣＡ（韓国国際協力団）理事長及びチ・グァンチョル企画財政部国際開発政策チーム長を訪問し、ＯＤＡにおける日韓協力、日韓ＯＤＡ戦略の相違点から見た我が国ＯＤＡ見直しの方向性、韓国におけるＯＤＡ実施機関間の連携及び韓国ＯＤＡの拡充等について意見交換を行ったほか、日本企業関係者、ＪＥＴＲＯ（日本貿易振興機構）職員と意見交換を行いました。