平成22年12月6~18日
参議院は、ODA調査派遣第1班(団長柳澤光美議員、米長晴信議員及び佐藤正久議員)を、平成22年12月6日(月)から18日(土)まで、ガーナ、ルワンダ及びチュニジアに派遣しました。各国では我が国ODAの実施状況や裨益効果等について視察を行ったほか、政府や国際援助機関などと意見交換を行いました。また、現地で活動する青年海外協力隊員の活動を視察するとともに、隊員の帰国後の就職や処遇などの課題等について意見交換を行いました。
ガーナでは、天水稲作持続的開発プロジェクトのサイトを視察し、プロジェクトの意義や現状、今後の進め方等について説明を聴取し、意見交換を行いました。また、我が国が重視する保健衛生分野での貢献について、野口記念医学研究所を訪問し、説明を聴取したほか、ユニセフや国連開発計画(UNDP)の関係者との意見交換も行いました。さらに、ミルズ大統領のほか、アジェイ・エネルギー大臣やドゥフォー財務・経済計画大臣を訪問し、我が国の援助の在り方に加え、同国の今後の原油生産等を踏まえた、我が国官民による協力等について意見交換を行いました。
ルワンダでは、1994年の大虐殺の後、難民帰還や除隊兵士の急増が社会問題となっており、その対策の一環である集団定住化政策への支援として我が国が行っている東部県地方開発プログラム(水・衛生)のサイトを視察し、地元村民を含めた関係者と意見交換を行いました。また、障害を持つ除隊兵士の社会復帰のための技能訓練プロジェクトや、ストリートチルドレン等の保護施設を視察し、意見交換を行いました。このほか、ムシキワボ外務協力大臣等と懇談を行い、我が国援助の在り方について意見交換を行いました。
チュニジアでは、我が国が円借款を供与し、2009年3月に開通したラデス・ラグレット橋を視察しました。同橋は新たに発行された50ディナール紙幣の図柄に採用されるなど、交通環境の改善に加え、日本・チュニジア両国の友好のシンボルとして高く評価されていることを確認しました。また、我が国の国会議員として初めてアフリカ開発銀行を訪問し、我が国の今後の貢献の在り方や同行の来年の東京事務所開設、日本人職員の増員などの諸課題について、カベルカ総裁と意見交換を行いました。ガンヌーシ首相との会談では、我が国のこれまでの貢献に対し感謝が述べられるとともに、人材育成に向けた技術協力や南南協力の推進などの援助課題について意見交換を行いました。