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参議院本会議決議本文

第114回国会

平成1年4月12日 
参議院本会議 

北方領土問題の解決促進に関する決議

 わが国固有の領土である歯舞、色丹及び国後、択捉等の北方領土の島々が、戦後四十年余、日ソ共同宣言による国交回復から数えて三十年余を経た今日もなお返還されず、日ソ両国間に平和条約が締結されていないことは、誠に遺憾なことである。
 昨年十二月の日ソ外相間定期協議等及び今般の平和条約作業グループの討議において、北方領土問題について歴史的事実関係にさかのぼって率直かつ有益な話し合いが行われた。政府は、北方領土問題に関するわが国の基本方針に基づき、このような話し合いを今後も更に積極的に行うとともに、両国外相会談を中心として準備作業が進められることとなったゴルバチョフ書記長の訪日による両国最高首脳間の直接対話の実現を図り、日ソ間の政治対話の進展に最善を尽くすべきである。
 北方領土の返還実現は、長年にわたる日本国民すべての悲願である。かかる国民の総意と心情に応えるため、政府は、北方領土において継続されているソ連の軍事的措置の撤回を求めるとともに、北方領土問題を解決して平和条約を締結し、日ソ間に真の安定的な平和友好関係を確立するよう全力を傾注すべきである。
 右決議する。