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参議院本会議決議本文

第113回(臨時)国会

昭和63年9月21日 
参議院本会議 

米の自由化反対に関する決議

  本院は、第九十一回国会において国民生活の安定のため、食糧自給力の強化を図り、我が国農業・漁業の発展と生産力の増強に向けて政府が万全の施策を講ずるべきことを決議し、また第百一回国会において、特に国民の主食であり、かつ、我が国農業の基幹作物である米の完全自給を図るため、食糧行政に万全を期すべきことを決議した。
 米及び稲作は、我が国にとつて食生活、農業生産、地域社会、国土保全等多方面において格別に重要な地位を占めているばかりでなく、日本文化とも密接な関係を有し、また、健全な我が国社会の維持発展を支えるものとして、国民全体の重大関心事である。
 このような重要な作物である米について、生産者の多大な努力により、全水田面積の三割に及ぶ厳しい生産調整による需給均衡政策、内外価格差の縮小をめざす合理化政策を懸命に進めているところである。
 このような情勢下において、今般伝えられる米国内の我が国に対する自由化要求の動きは、極めて遺憾であり、認められない。
 よつて政府は、二度にわたる本院の決議の趣旨を体し、断固たる態度で臨むべきである。
 右決議する。