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参議院本会議決議本文

第80回国会

昭和52年3月19日 
参議院本会議 

日ソ漁業交渉に関する決議

 三月十五日より東京及びモスクワにおいて開催されている日ソ両国間の漁業交渉は、ソ連の二〇〇海里漁業専管水域の設定により、かつてない厳しいものとなつている。
 北洋漁場は、我が国が古くから開発し、資源の保護とその有効利用に努力してきた主力漁場であり、これに依存する漁業者は遠洋漁業から沿岸漁業にわたり零細多数の船主が中心で、従事する漁船員も極めて多数にのぼつている。
 今回の交渉は、我が国の北洋漁業、更には遠洋漁業の将来を決定する重要な交渉であり、この結果は、漁業者はもとより、関連する流通・加工業者に深刻な影響を及ぼし、さらには、蛋白資源の過半を水産物に依存する我が国民がひとしく重大な関心をもつて注目しているところである。
 よつて政府は、この重要性にかんがみ、ソ連との友好親善関係を維持しつつ、北洋における我が国の伝統的な漁獲と円滑な操業の確保に全力を尽すべきである。
 右決議する。