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参議院本会議決議本文

第36回(臨時)国会

昭和35年10月24日 
参議院本会議 

暴力排除に関する決議

 最近、法秩序を無視して直接行動に訴えるがごとき危険な傾向がいちじるしく台頭してきたことは、深憂にたえないところである。ことに日本社会党中央執行委員長淺沼稻次郎君に対するテロ行為は、国の内外に対し深刻な衝撃を与えた不祥事件であつて、誠に遺憾のきわみである。この際右翼テロの実態とそのよつてきたる背景を厳重に調査し、その根源を一掃することは、喫緊の要務というべきである。
 かかる事態にかんがみ、本院は、ますます公正な審議を尽して国会の権威を高めることに努めるとともに、政府に対しては、あらゆる暴力の根絶を期し、遵法精神の高揚に努め、もつて社会秩序の維持に最善の努力を尽すよう強く要請する。
  右決議する。