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参議院本会議決議本文

第15回(特別)国会

昭和27年12月23日 
参議院本会議 

漁港修築促進に関する決議

 水産業の発展は、その基盤となる漁港施設の整備普及にまつことは論をまたないところである。しかるにその現況を見るに去る第十回国会において四百五十港を対象とする第一次漁港整備計画の決定を見、総事業費約四百九十四億円、うち国費予定額約三百億円、三ヶ年着手、六ヶ年間に完成の基本計画をたて昭和二十六年度より着手したのであるが、本年度までの実績は着手港数は三百港、国費支出額は僅かに三十一億円にすぎず、かくては本計画は著るしく遅延し、これを完了するには十数年を要する結果となる。更に毎年襲う台風の被害に至つてはその復旧だけで三年乃至五年を要する現状と併せ鑑みて真に寒心にたえないところである。
 よつて政府は、昭和二十八年度以降速やかに計画の完成をはかり漁港修築を促進すべきである。
 右決議する。