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参議院本会議決議本文

第12回(臨時)国会

昭和26年11月29日 
参議院本会議 

無畜農家解消に関する決議

 さきに本院は、国際連合食糧農業機関憲章の受諾を承認するに当つて、わが国農林業振興基本政策確立に関する政府の断乎たる措置を要求する決議を行つた。
 しかして本院は、今日更に右決議の一環として、政府において速やかに無畜農家の解消に関して次のような根本的対策を樹立し、これを強力に実施することを求めんとするものである。
 おもうに農家に対して家畜の導入を普及することは食糧の増産、農業経営の改善及び国民の食生活の向上等経済の自立並びに民生の安定のための根本要件であつて、刻下喫緊の要務である。
 ここにかんがみ、この際政府は、全国三百万戸無畜農家中容易に有畜化することのできる百数十万戸をして、速かに有畜農家たらしめるべく、国家資金の特別融通による対策を確立するとともに、これ等農家の有畜営農基盤を鞏固ならしめるため、飼料の確保及び家畜取引の改善等畜産振興について抜本的方策を実施すべきである。
 右決議する。