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参議院本会議決議本文

第10回国会

昭和26年3月30日 
参議院本会議 

戦没者遺族戦傷病者及び留守家族対策に関する決議

 去る昭和二十四年五月第五国会において、本院は「未亡人並びに戦没者遺族の福祉に関する決議」を行い、政府に対して速やかな対策の樹立及びその実施を強く要望したのである。
 しかるに今日諸情勢は、すでに講和の近きを思わせるものがあるにもかかわらず、これら施策の成果については所期せられたところより相へだたること甚だ遠く、国家義務に従事した戦没者の遺族及び未帰還者留守家族の悲況及び戦傷病のため生活の力を低減喪失した者の惨状が依然として、国民の到底黙し得ない状態に放置せられていることは、文化国家として最も遺憾とするところである。
 よつて本院は講和受入態勢の急速整備の要ある状況にかんがみ、ここに決意を新たにし、これら戦没者の遺族戦傷病者及び留守家族に対し、新たなる見地から早急に国家補償を確立し断固として実施することを期する。
 政府もまた、この国民の強き要望に答え、諸般の施政につき格段の努力を払うべきである。
 右決議する。