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参議院本会議決議本文

第10回国会

昭和26年3月27日 
参議院本会議 

電気事業再編成の実施に関する決議

 電気事業の再編成はわが国経済の前途を左右し、産業の興隆と民生の安定に至大な影響を及ぼす重大な問題である。従つてその実施に当たつては公益事業委員会は公益的見地より関係当事者の利害を公正に調整するとともに国民の前にいささかの疑惑をも残してはならない。
 しかるに、本院が十回にわたり関係人の出席を求めて調査した結果、本問題に関する公益事業委員会の措置は役員人事、出資比率、未開発電源の帰属等の処理に妥当を欠く点ありと認められるのみならず、同委員会の運営必ずしも明朗ならず、これがため徒らに事態を紛糾せしめ、将来の電気事業の運営に暗影を投ずる虞れあることは洵に遺憾である。
 依つて、本院は公益事業委員会が速やかに従来の態度を改め、決定指令において公正妥当な措置を講じ、本院の期待に副うべく善処せんことを強く要望する。
 右決議する。