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参議院本会議決議本文

第7回国会

昭和25年4月21日 
参議院本会議 

ユニセフに対する感謝並びに児童福祉増進に関する決議

 国際連合国際児童緊急基金(ユニセフ)から多量の救援物資を日本の児童の福祉のために寄贈されていることは、誠に、感謝にたえないところである。
 この物資は、昨年秋以来、多数の児童に対し、給食用ミルク及び衣料品として配分されており、これらの厚意を受けた児童は勿論のこと日本国民全体は、この国境を越えた崇高な人類愛に満ちあふれた贈物に、衷心より感謝しているのである。
 国際組織たるユニセフから、かくも温い厚意を寄せられているとき、ひるがえつて我が国内における児童福祉の現状を顧みると、未だ遺憾とするところ頗る多く、今後の努力に俟つこと極めて大なるを痛感せざるを得ない。これらの不備を補い、我が国児童福祉事業の飛躍的発展拡充を図ることは、このユニセフの好意に答える道であると確信する。
 ここに、本院は、特に院議をもつて、国際連合国際児童緊急基金(ユニセフ)及び斡旋の労に当られる連合軍最高司令官に対し、深甚なる感謝の意を表するとともに、政府に対し、左の事項の速やかな実施を要望するものである。
一、国民に対する児童福祉思想の普及徹底につき強力な措置を講ずること。
二、各種児童福祉施設の増設整備を図ること。
三、国及び地方公共団体は、児童福祉行政の確立強化につき、必要な措置を講ずること。
四、児童福祉関係予算増額の積極化を図るとともに、適正な児童保護費支出の確保につき、必要にして適確な措置を講ずること。
五、児童の健康増進、環境改善等につき必要な施策を講ずること。
 右決議する。