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参議院本会議決議本文

第4回国会

昭和23年12月11日 
参議院本会議 

水産金融に関する決議

 戦災により甚大な打撃を受けたにもかかわらず真先に立ちあがつたわが水産業は、政府の金融対策不充分なため、今や深刻なる金融難に直面し、中小漁業の如きは、出漁不能に陥るものが続出するの現状にある。
 かくては国民の主要なるたん白質給源を不能ならしめ国家再建の基盤を危うする恐れがある。よつて政府は、この際緊急対策として、復興金融金庫の債務の引受又は保証の制度を活用して、即時生産方面に金融の途を開くと共に、漁業災害補償制度と業界の相互援助機関たる漁業信用保証制度を確立し、その経営を安定せしめ、以て国民保健に遺憾なきを期することを要求する。
 なお政府は、本要求に対し一週間以内に具体案を策定して、本院に報告することを併せて要求する。
 右決議する。