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第221回国会 憲法審査会
令和8年6月24日(水) 第6回
1. 日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査(憲法に対する考え方について(緊急集会を中心とした緊急事態対応))
【主な発言項目】
- 中西 祐介 君(自民)
- 緊急集会について、活動期間は70日間に厳格に限定されず、代行できる権限は緊急性の要件を満たす限り基本的には国会の権能の全てに及び、衆議院議員の任期満了時にも適用できるが、任期満了時の適用も憲法に規定すべきとの見解
- 二院制の国会を維持できるよう、権力濫用を防止する厳格な要件を設けた上で、国会議員の任期を延長する憲法改正が必要との見解
- 国会議員の任期延長や緊急集会による国会の機能維持が不可能な万々が一の事態に備え、緊急政令と緊急財政処分を憲法上に規定すべきとの見解
- 小西 洋之 君(立憲)
- 「『緊急事態条項』のイメージ(案)」における緊急集会と議員任期特例のすみ分けの要件のうち、長期性要件については、依然として緊急集会の70日間限定説を根拠としており、不当極まりないものであるとの見解
- 「『緊急事態条項』のイメージ(案)」における緊急集会と議員任期特例のすみ分けの要件のうち、選挙の一体性が害されるほどの広範な地域とする広範性要件については、選挙の一体性が憲法的価値と言えるかが疑わしい上に、その概念は現行の補欠選挙等との整合性が破綻しているほか、立法事実も否定されているとの見解
- 緊急集会は、二院制の単純な例外制度などではなく、その復元力こそが二院制を徹底し、補完するという緊急集会の制度趣旨の表れであるとの見解
- 川合 孝典 君(民主)
- 緊急集会と緊急事態対応のすみ分けについて、平時の緊急集会と有事の議員任期延長という二段構えで整理すべきであり、衆議院解散中に起きた突発的事態には緊急集会で暫定対応を行うこととし、70日間以上にわたる、又は、任期満了時に選挙が実施できないような有事の際には、衆参両院議員の任期を特例延長し、二院制国会を正常に機能させ続けることを想定しているとの見解
- 緊急集会は、憲法の条文を踏まえれば70日間までしか想定していないと考えるべきであり、超法規的解釈・運用によりだらだらと延長することは、時の内閣が期限の定めなく居座り続けることとなり、権力濫用につながるおそれを払拭できないことから、憲法上認められないとの見解
- 緊急政令や緊急財政処分を憲法に規定する必要性については、前向きに受け止めている一方、権力の濫用を防ぐためにはこれらと権力統制がセットで導入されるべきで、緊急事態宣言下での衆議院の解散制限や閉会時の国会召集義務など常に国会が内閣を監視できる仕組みが必要であり、あわせて、緊急時であっても絶対に制限してはならない内心の自由や信教の自由などの人権を憲法上に明示し、政府による恣意的な人権侵害を禁止する必要があるとの見解
- 谷合 正明 君(公明)
- これまで我が国が経験した最大級の危機を踏まえても、任期延長を必要とする立法事実が十分示されたとは言えない以上、緊急事態における国会機能維持のために取り組むべきことは選挙を実施できる強靱な体制整備と公平かつ公正な選挙の実施であり、予定どおり選挙ができない場合も、可及的速やかに選挙を実施するよう努めることが大前提であるとの見解
- 憲法に内在する、緊急時においても国会機能を維持し、権力統制を働かせる仕組みが緊急集会であり、選挙が困難な事態が起きた場合、任期延長ではなく、緊急集会で対応することが憲法の予定する原則的な姿であるとの見解
- 対応策を尽くしても対処できない極限の状況が国政選挙の時期に重なるのはあくまで極めて例外的なものとの前提を置いた上で、仮に改憲して任期延長などを認める場合は、民主的正統性の強化が不可欠であり、緊急集会の自律開催権や民主的正統性を有する参議院が緊急集会において衆議院議員の身分復活を議決する認定プロセスについて議論すべきとの見解
- 片山 大介 君(維新)
- 緊急集会は参議院の権能として重要であり、その必要性が否定されるものではないが、東日本大震災のときのような災害の発生から選挙の実施までが8か月以上もの長期にわたるケースなどで、参議院が単独で国会機能を担うことが認められると解釈するのは無理があり、また、このような解釈を続ければ、内閣の恣意的な運用を許容することにもなりかねず、緊急集会はあくまでも近いうちに国会が開会されることを前提にしていると考えるべきとの見解
- 緊急集会で取り扱える案件は、内閣が示した案件とそれに関連するものに限られ、包括的に対応することは想定されておらず、長期にわたる緊急事態の場合、当初想定していた案件のみを議論するだけでは足りなくなることも容易に想像でき、特に、参議院のみで本予算を成立させることは、緊急集会が二院制の例外であることから疑問であるとの見解
- 選挙困難事態において、定足数が最低限充足される状態で衆参の対応ができればよいとの意見があるが、任期延長で衆参がきちんと機能した状態で難事を乗り越えていく方が、立憲主義と国民主権にかない、また、任期延長には、民主的正統性がないとの指摘もあるが、憲法であらかじめ規定しておけば、有権者はその前提で投票を行うことになり、民主的正統性も保たれるとの見解
- 塩入 清香 君(参政)
- 緊急集会は、制定過程を見ればGHQ体制下の妥協の産物であり、我が国が主体的に設計したものではなく、また、国家中枢が同時に機能不全に陥るような事態においては機能しないことが考えられるとの見解
- 緊急事態の議論をする際には、憲法に自衛隊を位置付けることや自衛隊法を改正し必要十分な作戦行動を展開できる権限を付与することについてもセットで議論すべきであり、また、内閣や国会に通常時を超える権限を与えるのであれば閣僚及び国会議員に適用するスパイ防止法の整備やセキュリティークリアランスを含む適切なスクリーニングの仕組みを早急に検討する必要があるとの見解
- 感染症の蔓延を緊急事態の対象とすることについては、既に関係法令により相当程度の対応策が整えられており、また、新型コロナウイルス感染症対応の具体的な検証がなされていないため、反対であるとの見解
- 山添 拓 君(共産)
- 今国会の2回の審議を通じて、緊急政令や衆院議員任期延長の改憲は必要なく、むしろ危険な暴論であることがはっきりしたとの見解
- 緊急政令や緊急財政処分は、内閣が緊急事態を認定すれば、国会を経ず、法律と同じ効力を持つ政令の制定や予算の執行を可能とするものであり、内閣に権限を集中させ、国民の権利を制限する憲法停止条項であるとの見解
- 緊急集会について、只野雅人参考人から、内閣が主導権を持っているため国会としては通常に復する力学が働きやすく、衆議院が欠けているため早期の総選挙実施も期待できるとされた一方で、衆議院議員の任期延長による対応について、長谷部恭男参考人から議員の居座りへの懸念が表明されたとの指摘
- 奥田 ふみよ 君(れ新)
- 政治がやらなければいけない仕事は、平和憲法という武器を生かして徹底的な平和外交を一心不乱に尽くし、戦争を二度と起こさないこと、全ての国民を絶対に飢えさせないことの二つだけであり、本日のテーマでもある憲法54条、緊急集会もこの二つを政治家たちに守らせるためにあるということを全ての主権者に知ってほしいとの見解
- 憲法54条2項は、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができるとし、大震災であれ選挙が困難な事態であれ既に対応できる道筋は用意されているとの見解
- 衆議院が、緊急事態条項を追加し、いざというときのための議員任期延長をもくろみ、緊急政令で内閣に独裁を許すのは戦争の準備にほかならないとの見解
※上記発言項目は事務局において適宜抜粋し作成しております。発言の全体内容及び詳細については会議録を御参照ください。