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第221回国会 憲法審査会
令和8年5月20日(水) 第3回
1. 日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査(憲法に対する考え方について(参議院議員選挙における一票の較差))
【主な発言項目】
- 中西 祐介 君(自民)
- 政治的に一つのまとまりを有する単位、民主主義のユニットである都道府県ごとに地域の実情に通じた国会議員を選出すべきとの考えが有権者においてなお強いにもかかわらず、これを無視した形の合区選挙により、投票率の急激な低下や無効票の増加といった議会制民主主義の根幹に関わる問題・弊害が明白となっており、その解消を果たすことに否定的な会派はないと受け止めているとの見解
- 人口のみを基準とした選挙制度の決定により健全な議会制民主主義の根幹をゆるがせにしてはならず、自民党の憲法改正条文イメージでは、人口基準とともに、それ以外の行政区画、地域的な一体性、地勢といった要素を明記すべき、また同時に、民主主義の基礎的単位である市町村と都道府県の基盤安定化、地方自治の位置付けの強化を図ることが必要と考えている等の説明
- 我が会派の考えと同じ方向性の会派や近い考えの会派があることも明確になってきており、合区の解消と地方自治に関する憲法改正について方向性を整理すべき、また、緊急集会やそれを含む緊急事態条項についても、一刻も早く議論に入ることが参議院の責務であるとの見解
- 吉田 忠智 君(立憲)
- 参議院選挙の在り方について、職域単位と地域単位という現行制度の枠組みを基本とし、地域単位での民意の集約は、国民に広く定着している都道府県単位で行うべきであり、また、そのための合区の解消は、憲法改正の手段にはよらず、まずは参議院が国民のために果たすべき衆議院とは異なる独自の機能や役割を検討すべきとの見解
- 合区の解消のための憲法改正については、憲法14条の投票価値の平等を損ね、国民主権、議会制民主主義や43条の全国民の代表制との矛盾、さらには我が国が連邦制を採用していないことなどから、立憲民主党として明確に反対するとの見解
- 衆議院憲法審査会における任期延長改憲の議論や緊急事態条項のイメージ案は緊急集会が憲法に創設された立法事実や根本趣旨を顧みていないと推察され、憲法に関する議論は事実と論理を持って立憲主義と法の支配の原理に基づいて行うべきであるとの見解
- 川合 孝典 君(民主)
- 選挙制度の見直しに際しては、一票の較差への対応に終始するのではなく、二院制における参議院の役割を明確にし、その役割を達成するための最適な選挙制度について議論すべきであり、また、今後も合区を推進した場合、都道府県代表としての選挙区選出議員の性格が失われ、過疎地域の民意が置き去りにされるおそれがあるため、都道府県選挙区の位置付けと役割を明確に定義する必要性があるとの見解
- 選挙区選出議員と比例代表選出議員は、参議院議員として全く同じ権能を有するにもかかわらず、選挙区選挙のみの一票の較差を論じることの合理性には疑義も呈されており、今後の重要な論点となるとの見解
- 合区制度と特定枠制度の導入により、一部地域だけ他の地域と異なる選挙制度を採用していることは投票価値の平等の観点から問題であり、また、特定枠制度は事実上、合区対象県の候補者を救済する目的で導入されたが、政党が恣意的に当選者を選択でき、有権者の意思を適正に反映できているか検証を行う必要があるとの見解
- 原田 大二郎 君(公明)
- 多様な民意と地方の声を国政にしっかりと届けるための選挙制度は重要であり、特定の県のみに負担を強いる現行の合区は不公平で、確実に解消すべきとの見解
- 憲法を改正し参議院に地方代表的要素を盛り込むとの考え方があるが、院の権限と民主的正統性には密接な相関関係があり、参議院の権限を保持するためには、それに見合う民主的正統性、すなわち投票価値の平等が最も重要であるとの見解
- 最高裁から投票価値が不平等との判断を受けない安定的な制度への抜本的改正と合区による地方の不満や疑念の解消を両立するには、憲法改正ではなく、法改正による11ブロックの大選挙区制の導入が最も望ましいとの見解
- 片山 大介 君(維新)
- 最高裁は、一票の較差の更なる是正とともに、合区の弊害の解消についても国会の対応を求めており、憲法審査会における参考人の意見を踏まえても、特定の地域だけに合区を余儀なくしている今の合区制度はあるべき姿ではないとの見解
- 将来的な道州制への移行という目標を堅持しつつ、まずは現行の地方自治制度の下、合区解消を議論する必要性の認識は共有するが、投票価値の平等の実現と議員定数の削減についても併せて議論した上で、参議院の役割についても、衆議院との機能分担を明確化する必要があるとの見解
- 今後は、一票の較差と緊急事態条項の議論を進め、それぞれ結論を出すべき時期を見据えたスケジュールの策定と建設的な議論を行い、条文起草委員会を設置して改正原案を得ていくといった流れを実現していきたいとの見解
- 安達 悠司 君(参政)
- 参議院の合区問題も占領下で作られた憲法に起因しており、そうした意味で、選挙制度も憲法とともに根本的に見直すべきだが、今の選挙制度を続けていく中では、都道府県ごとの選挙区は大切であり、合区は解消すべきとの見解
- 都道府県ごとに国会議員を出すべきという態度や在り方を目指すのであれば、それを憲法に規定しなければならず、主権者教育を行うほか、憲法議論の敷居を下げること、地方からの憲法改正に向けた声を政党が届けていくことが必要であるとの見解
- 合区解消だけでなく、参議院の役割や選挙制度も根本的見直しを行うべきであり、参議院の役割としては、中長期的視点で、法令だけでなく、戦略や計画も含め様々な国の方向性も議論していくべきとの見解
- 山添 拓 君(共産)
- 一部の県だけが対象となる合区制度が不公平であることは、導入当初から明らかであり、合区対象県における有権者の意向や投票動向のいかんにかかわらず速やかに解消すべきとの見解
- 日本共産党は、一票の較差是正のための選挙制度見直しについて、投票価値の平等の実現を目指す抜本改革とすること、多様な民意が正確に議席に反映する制度とすること、参院の立法と行政チェック機能を弱め民意を削る定数削減は行わないことを基本的な考え方としているとの見解
- 合区解消のために憲法改定を掲げ、都道府県代表という選挙制度に固執するために、参議院の権限や役割を変えるような議論は本末転倒との見解
- 奥田 ふみよ 君(れ新)
- 一票の較差の問題も重要なテーマではあるが、衆議院憲法審査会で戦前を想起させる緊急事態条項の検討に入り、いよいよ憲法改正発議の危険が迫る今このタイミングでその話に終始してよいのかとの見解
- 憲法改正が発議されたとしても、最後に止められるのは主権者であり、主権者で団結して憲法改正を止めようとの提案
- 貧困や物価高で苦しむ国民がいる今、憲法25条の生存権が守られているかを審議すべきであり、今ある憲法を守らない者が憲法を変えようとしてはいけないとの見解
※上記発言項目は事務局において適宜抜粋し作成しております。発言の全体内容及び詳細については会議録を御参照ください。