質問主意書

第221回国会(特別会)

答弁書

内閣参質二二一第四八号
  令和八年五月二十六日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員石垣のりこ君提出陸上自衛隊第一師団第一普通科連隊のロゴマーク及び行政における生成AI活用の在り方に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員石垣のりこ君提出陸上自衛隊第一師団第一普通科連隊のロゴマーク及び行政における生成AI活用の在り方に関する質問に対する答弁書

一、二及び四について

 人工知能関連技術(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(令和七年法律第五十三号)第二条に規定する人工知能関連技術をいう。以下同じ。)を用いて、お尋ねの「当該ロゴ」を作成する過程において入力した情報について、防衛省において網羅的に確認しているものではないが、現時点で、「かっこいいゾウでミリタリー風で擬人化、背景は赤い炎で片目からも炎がでている。体に鎖とドクロ、手には二〇式小銃を持っている丸型のワッペン、ロゴにエレファントと1st Infantry Regt./4th Co.を入れる。」及び「炎を青」と入力していること及びお尋ねの「他のロゴ等の画像を生成AIに読み込ませた事実又は参照させた事実」はないことを確認している。

三について

 お尋ねの「ロゴ、エンブレムその他これに類する対外的表示物」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないため、「作成、公表又は使用することは可能か」について一概にお答えすることは困難であるが、例えば、防衛省・自衛隊の広報活動においては、当該活動を効果的かつ適正に行うため、防衛省の広報活動に関する訓令(昭和三十五年防衛庁訓令第三十六号。以下「訓令」という。)を定めており、陸上自衛隊においては、訓令第十条において、「自主的広報活動に必要な資料等を準備するとともに、適宜部外に配布又は配信」することとしていることを踏まえ、必要な広報活動を行っているところであり、また、訓令第三条第四号及び第五号に基づき、陸上幕僚長又は駐屯地司令若しくは部隊等の長まで必要に応じて決裁を行った上で、広報活動を行っているところである。

五について

 前段のお尋ねについては、お尋ねの「生成AIの利用者の指示内容及び修正過程が生成物に重大な影響を及ぼす」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

 後段のお尋ねについては、お尋ねの「生成AIが作成したことを理由として説明責任や責任主体を曖昧にすることなく、最終的な責任は利用者及び承認者にある」の意味するところが必ずしも明らかではないが、人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律第十三条に基づき策定した「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針」(令和七年十二月十九日人工知能戦略本部決定。以下「AI指針」という。)において、人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性を確保するため、「国民が特に取り組むべき事項」として、「AIを利用する際は、得られる情報の出所、正確性等を理解し、人間の判断、責任の下で意思決定を行うとともに、不当な偏見・差別、誹謗中傷、偽・誤情報の拡散等を目的とした不適切な行為を行わない」こととしているところである。

六について

 前段のお尋ねについては、AI指針において、「国及び地方公共団体の職員はもちろんのこと、全ての主体が、倫理、法令、人権、安全等に関する課題を理解し、責任ある利用者としての自覚をもって行動できるように、社会全体におけるAIリテラシーの向上を図ることが求められる」としている。

 後段のお尋ねについては、国の行政機関においては、「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」(令和七年五月二十七日デジタル社会推進会議幹事会決定。以下「本ガイドライン」という。)において、各府省庁の「AI統括責任者(CAIO)」(以下「AI統括責任者」という。)は、「AIリテラシー向上に向けた研修」を行うこととしており、「文章、画像、プログラム等を生成できるAIモデルに基づくAI」(以下「生成AI」という。)を利用する職員における御指摘の「能力向上及び適切な判断能力の醸成」は必要と考えている。

七について

 お尋ねの「著作権侵害、意匠の類似、既存画像への依拠その他知的財産権上の問題が生じる可能性を認識」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、本ガイドラインにおいて、「生成AIによるリスク」として「知的財産権等の侵害」が生じ得ることや、「生成AIシステム特有のリスクケースの例」として、「利用者が生成AIにより既存の作品に類似し、著作権の侵害等の問題が生じる可能性が高いコンテンツを意図せず生成し、利活用したことで当該作品に係る権利者等から削除等の申出を受け」るといった可能性があることを示しているところである。

八について

 お尋ねの「教育、研修」については、国の行政機関においては、本ガイドラインに基づき、各府省庁のAI統括責任者は、「各府省庁におけるAIガバナンスの構築及び実践の司令塔として、」「AIリテラシー向上に向けた研修」を行うこととしているほか、デジタル庁においては、各府省庁のAI統括責任者が当該各府省庁の職員に対して実施する研修に活用できるよう、全府省庁の職員が受講可能な「情報システム統一研修」において、生成AIの利活用における知的財産権等の侵害等のリスクの周知及び当該リスクへの対応を含む生成AIに関する研修を、オンラインにより随時受講可能な形で四半期ごとに提供しているところである。

 また、お尋ねの「ガイドラインの周知又は注意喚起」については、同庁においては、各府省庁のAI統括責任者で構成される「各府省庁AI統括責任者(CAIO)連絡会」等を開催し、各府省庁のAI統括責任者や担当部局に対して、生成AIの利活用に関する留意事項を含む本ガイドラインの概要を説明するとともに、各府省庁の職員に対して本ガイドラインの周知を図るよう求めている。