質問主意書

第221回国会(特別会)

答弁書

内閣参質二二一第四五号
  令和八年五月二十六日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員石垣のりこ君提出EVモーターズ・ジャパン製のEVバスに係る安全性の確保及び補助金制度の適正性等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員石垣のりこ君提出EVモーターズ・ジャパン製のEVバスに係る安全性の確保及び補助金制度の適正性等に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、例えば、令和七年九月五日の閣議後記者会見において、中野国土交通大臣(当時)が「EVモーターズ・ジャパンの万博輸送のバスについては、これまでも走行中に車両が停止する、ドアの開閉不良、こうした複数の不具合が確認されているところです」と述べたとおりである。

二について

 お尋ねの「バス事業者等の数及びその理由」については、網羅的に把握していないが、例えば、令和八年四月十六日の北九州市長定例記者会見において、北九州市長が「北九州市では、交通局二台、教育委員会一台、計三台のEVバスを導入をしているところでございます。(中略)今回、民事再生手続き開始の申し立てが行われたということを受けまして、市民の皆様に不安を感じさせることがあってはならないと考えまして、念には念を、万全には万全を期すため、今後のメンテナンス体制の確約が正式に得られるまでの間、これらの車両について、本日から一時的に運行を見合わせるように、昨日指示をいたしました。これは、安全上の課題による見合わせということでは当然ありません。市民の皆様の安心を最優先に考えて判断したものです」と述べたと承知している。

三について

 御指摘の「補助金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、先の答弁書(令和八年五月十二日内閣参質二二一第三八号。以下「前回答弁書」という。)一についてで述べた商用車補助金事業についてのお尋ねであれば、前回答弁書一についてで述べた「令和七年度(補正予算)脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(商用車等の電動化促進事業(タクシー・バス))交付規程」の第八条第一項第十四号の規定において、「補助事業者は、補助事業により取得し又は効用の増加した・・・財産については、・・・減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四十年大蔵省令第十五号)を勘案して、大臣が別に定める期間を経過するまで、JATAの承認を受けないで、補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、担保に供し、又は取壊し(廃棄を含む。)を行ってはならない。なお、財産処分に係る承認申請、承認条件その他必要な事務手続については、「環境省所管の補助金等で取得した財産の処分承認基準について」(平成二十年五月十五日付環境会発第〇八〇五一五〇〇二号大臣官房会計課長通知。以下「財産処分承認基準」という。)に準じて行うものとする」としているところであり、お尋ねの場合が同号に該当するときは、前回答弁書一についてで述べたJATAにおいて、補助金の返還に関する条件を付して、転用、譲渡、貸付け、交換及び取壊し等を承認した上で、補助金の返還を求めることとなる。

四について

 御指摘の「補助金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、前回答弁書一についてで述べた商用車補助金事業についてのお尋ねであれば、お尋ねの「補助金の返還」については、事案の内容等に応じ、個別に判断すべきものであることから、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

五について

 御指摘の「補助金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、前回答弁書一についてで述べた商用車補助金事業についてのお尋ねであれば、お尋ねの「補助金返還の取扱い」については、事案の内容等に応じ、個別に判断すべきものであることから、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

六について

 前段のお尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号。以下「法」という。)第三章の規定に基づく道路運送車両の保安基準(昭和二十六年運輸省令第六十七号)に適合していない車両については、運行の用に供してはならないこととされているところ、補助金が交付されたか否かにかかわらず、お尋ねのような「安全上問題のある車両の使用」が継続されることはないと考えている。

 後段で御指摘の「この観点から」の意味するところが必ずしも明らかではなく、また、御指摘の「補助金」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、前回答弁書一についてで述べた商用車補助金事業についてのお尋ねであれば、お尋ねの「制度の見直し」は考えていない。

七について

 六についてで述べたとおり、お尋ねのような「安全上問題のある車両の使用」が継続されることはないと考えている。また、仮に、お尋ねのような「安全上問題のある車両の使用」が判明した場合には、法の規定等に基づき、適切に対応することとなる。

八及び九について

 お尋ねの「独自に検証している」及び「実車走行による検査その他の方法」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「当該事業者」から「当該車両」の改修の完了に係る報告が行われた際には、御指摘の「当該事業者」に対し、改修された箇所を撮影した写真の提出を求め、その内容を確認する等して、政府としては、御指摘のように「当該事業者の不具合対応に係る説明のみに依拠することなく」、必要な対応を行っているところである。

十について

 お尋ねの「手続上の問題点」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「前記映像」に係る報道については承知しているところ、御指摘の「当該車両」について、法第五十九条第一項の新規検査に関する事務のうち法第七十四条の二第一項に規定する基準適合性審査(以下「基準適合性審査」という。)を実施した独立行政法人自動車技術総合機構(以下「機構」という。)からの報告によれば、御指摘の「バスの扉の開放装置試験を実際に行っていないにもかかわらず、申請上は行ったとしていた」という事実は確認されていないものと承知している。

十一について

 御指摘の「不具合対応」については、八及び九についてで述べたとおり、必要な対応を行っており、また、御指摘の「ラテラルロッド取付部」の「破断」については、機構において技術的な検証を行う予定であり、お尋ねのような「事実関係の調査」を行う予定はない。

 御指摘の「当該車両」に係る基準適合性審査については、十についてで述べたとおり、機構から報告を受けているところであり、お尋ねのような「事実関係の調査」を行う予定はない。

十二について

 十についてで述べたとおり、機構からの報告によれば、御指摘のような「必要な検査が未実施だった」又は「不適切な申請があった」という事実は確認されていない。

十三について

 お尋ねの「どの範囲まで」及び「責任」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、補助金に係る審査及び基準適合性審査に当たっては、関係法令の規定に基づき、適切に対応することとなる。

十四について

 お尋ねの「行政上の責任」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「不適切な申請」があったことが判明した場合には、個別具体の事案に応じ、適切な対応を行うこととなる。

十五について

 お尋ねについては、仮定の質問であり、また、御指摘の「当該事業者が民事再生手続中であること」による影響については現時点で明らかではないため、お答えすることは困難である。

十六について

 お尋ねについては、仮定の質問であり、また、十についてで述べたとおり、機構からの報告によれば、御指摘のような「必要な検査の未実施」又は「不適切な申請」の事実は確認されておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。

十七について

 お尋ねの「車両認証」は、法第七十五条第一項に規定する自動車の型式についての指定を指すものと解されるが、御指摘の「当該車両」は当該指定を受けておらず、御指摘の「当該車両」は当該指定とは無関係であるところ、当該指定に係るお尋ねの「審査を強化する必要性」があるとは考えていない。

十八について

 十五についてで述べたとおり、十五で御指摘の「当該事業者が民事再生手続中であること」による影響については、現時点で明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。