第221回国会(特別会)
|
内閣参質二二一第三五号 令和八年四月二十八日 内閣総理大臣 高市 早苗
参議院議長 関口 昌一 殿 参議院議員石垣のりこ君提出自由民主党大会における陸上自衛官の歌唱と政治的中立性等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員石垣のりこ君提出自由民主党大会における陸上自衛官の歌唱と政治的中立性等に関する質問に対する答弁書 一について お尋ねの「私的活動」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、令和八年四月十四日の記者会見において、小泉防衛大臣が「職務ではなく、私人として、関係者からの依頼を受けて、国歌を歌唱したものと聞いています。」と述べたとおりであり、また、お尋ねのように「当該行為が自衛隊の広報又は儀礼活動の範囲に含まれると判断した」ものではない。 二について 前段及び中段のお尋ねについては、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号。以下「法」という。)第六十一条並びに自衛隊法施行令(昭和二十九年政令第百七十九号)第八十六条及び第八十七条は、政治的行為の制限について定めており、御指摘の「当該行為」(以下「当該行為」という。)は、同条第一項各号に掲げる政治的行為に該当するとは認められず、法第六十一条第一項の規定により禁止されている政治的行為には該当しないと防衛省において確認したものである。 後段のお尋ねについては、お尋ねの「自衛隊の服務規律」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、当該行為については、法第四十六条第一項各号の処分事由に該当するとは考えていない。 三について お尋ねの「私的活動」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、自衛官服装規則(昭和三十二年防衛庁訓令第四号)第六条本文において、自衛官は常時制服等を着用しなければならないとしている一方で、その例外として、同条ただし書において、休暇中や勤務時間外において自衛隊の施設外にいる場合等は制服等を着用しないことができる旨規定しているところである。 四について 前段のお尋ねについては、その具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、自衛隊員の品位を保つ義務として、法第五十八条第一項において、隊員は常に品位を重んじ、いやしくも隊員としての信用を傷つけてはならないとされるとともに、同条第二項において、自衛官は制服を着用し、服装を常に端正に保たなければならないとされていることから、自衛官服装規則第六条本文において常時制服等を着用しなければならないこととしている。このことについて必要に応じ適切に説明を行ってまいりたい。 後段のお尋ねについては、お尋ねの「私的活動」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、同様の理由から、勤務時間外における制服等の着用を禁止することは考えていない。 五について 前段のお尋ねについては、お尋ねの「政府又は自衛隊が自由民主党を支持しているとの誤認」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、当該行為については、法第六十一条第一項の規定により禁止されている政治的行為には該当しないと防衛省において確認したものであり、また、令和八年四月十六日の衆議院本会議において、小泉防衛大臣が「自衛隊の活動に対する国民の理解を得る観点からも、今後は、幹部への報告や、関係部署の情報共有を徹底してまいります。」と答弁しているところである。 後段のお尋ねについては、一般論として申し上げれば、同項の規定も踏まえ、個別具体的に判断すべきものと考えている。 六について 前段及び中段のお尋ねについては、お尋ねの「同様に対応する方針か」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、一般論として申し上げれば、個別具体的に判断すべきものと考えている。 後段のお尋ねについては、お尋ねの「行事」の具体的な範囲が必ずしも明らかではないが、例えば、御指摘の「自由民主党大会」に相当する「他の政党の行事」に、防衛省として自衛官を出席させ、又は出演させた事例については、現時点において確認されていない。 七について お尋ねの「政治的性格を有する団体の行事」の具体的に意味するところが明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。 八について お尋ねの「出演契約の主体」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、当該行為については、御指摘の「当該自衛官」(以下「当該自衛官」という。)が「イベント会社」からの依頼を受けて行ったものであり、報酬を受け取っていない。また、法第六十三条においては、「隊員は、報酬を受けて、第六十条第二項に規定する国家機関、行政執行法人及び地方公共団体の機関の職並びに前条第一項の地位以外の職又は地位に就き、あるいは営利企業以外の事業を行う場合には、防衛省令で定める基準に従い行う防衛大臣の承認を受けなければならない。」と規定されているところ、当該行為については、報酬を受け取っていないため、当該承認を要しない。 お尋ねの「第三者を介することによる兼業規制の回避の有無」については、その具体的に意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。 九について お尋ねの「責任者」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「担当部局」については、防衛省人事教育局及び陸上幕僚監部であり、これらの部局の担当者が、当該行為について法第六十一条第一項の規定により禁止されている政治的行為には該当しないことを確認した。 十について 前段及び後段のお尋ねについては、お尋ねの「服務管理又は指揮監督上の問題」及び「文民統制の観点及び政治的影響を排除する観点」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、令和八年四月十六日の衆議院本会議において、小泉防衛大臣が「幹部への報告や、関係部署の情報共有について反省すべき点があったと考えており、自衛隊の活動に対する国民の理解を得る観点からも、今後は、幹部への報告や、関係部署の情報共有を徹底してまいります。」と答弁しているところである。 中段のお尋ねについては、防衛省において当該行為が法第六十一条第一項の規定により禁止されている政治的行為には該当しないことを確認する過程において、防衛副大臣及び防衛大臣政務官は、当該行為に関する報告を受けていない。 十一について お尋ねの「私的活動」及び「組織として容認又は関与していたと評価され得る」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、当該行為については、一についてでお答えしたとおりであり、また、陸上自衛隊中央音楽隊の副隊長は、当該自衛官から御指摘の「同大会」に同行してほしいとの相談を受け、勤務時間外において「同大会」に出席したものである。 |