質問主意書

第221回国会(特別会)

答弁書

内閣参質二二一第三三号
  令和八年四月二十一日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員高良沙哉君提出日本国国章損壊罪の制定に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員高良沙哉君提出日本国国章損壊罪の制定に関する質問に対する答弁書

一、二の後段及び五について

 御指摘の「日本国国章損壊罪」については、「自由民主党・日本維新の会連立政権合意書」において提起され、現在、自由民主党及び日本維新の会において、議論が行われている事柄であると承知していることから、政府としてお答えすることは差し控えたい。

二の前段について

 刑法(明治四十年法律第四十五号)第九十二条第一項は、外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、二年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する旨規定しているが、同条は、同法第二編第四章の「国交に関する罪」の中に置かれているとおり、我が国の外交作用の円滑、安全等を考慮して、かかる行為を処罰することとしたものと考えられる。

三について

 我が国の現行の法律において、「国章」という文言を使用しているものは刑法のみである。同法第九十二条第一項における「国章」については、一般に、国家を象徴する物件であり、陸海空軍の軍旗等がこれに当たると解されていると承知している。

四について

 御指摘の「思想・良心の自由及び表現の自由を制約しないための答弁であった」の意味するところが明らかではないが、平成十一年六月二十九日の衆議院本会議において、小渕内閣総理大臣(当時)が「今回の法制化の趣旨は、これまで長年の慣行により、国民の間に広く定着している国旗と国歌を成文法で明確に規定するものでありますことから、法制化に伴い、国旗に対する尊重規定や侮辱罪を創設することは考えておりません。」及び「御指摘の政府の見解は、政府としては、今回の法制化に当たり、国旗の掲揚等に関し義務づけを行うことは考えておらず、したがって、国民の生活に何らの影響や変化が生ずることとはならないと考えている旨を明らかにしたものであります。」と、また、同年七月二十一日の衆議院内閣委員会において、大森内閣法制局長官(当時)が「ただいま御審議いただいております法律案、これは、二条立てで、極めてシンプルでございます。「国旗は、日章旗とする。」「国歌は、君が代とする。」こういうことでございまして、この法律自体から生ずる効果といたしましては、国民が掲揚の義務を課されたり、あるいは斉唱の義務を課されるということは一切ないわけでございます。」と答弁しているところ、これらの答弁の内容について変更はない。