第221回国会(特別会)
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内閣参質二二一第二九号 令和八年四月十七日 内閣総理大臣 高市 早苗
参議院議長 関口 昌一 殿 参議院議員塩村あやか君提出生殖補助医療に係る保険適用の回数制限緩和に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員塩村あやか君提出生殖補助医療に係る保険適用の回数制限緩和に関する質問に対する答弁書 一について 厚生労働省において平成十六年度から実施していた「不妊に悩む方への特定治療支援事業」に関し、平成二十八年度から、御指摘の「四十歳未満である場合は通算六回まで」といった「回数制限が設けられている理由」については、同省雇用均等・児童家庭局母子保健課長(当時)が参集を求めて開催していた、不妊治療に係る実務や制度に関する専門的知見を有する有識者等により構成される「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」が平成二十五年八月二十三日に取りまとめた「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会報告書」(以下「報告書」という。)において、「特定不妊治療を受けた方の累積分娩割合は、六回までは回数を重ねるごとに明らかに増加する傾向にあるが、六回を超えるとその増加傾向は緩慢となり、分娩に至った方のうち約九十パーセントは、六回までの治療で妊娠・出産に至っているという研究報告がなされている」といった「医学的知見」を踏まえ、「四十歳未満で助成を開始した場合には通算六回・・・とすることが適当である」とされたことによるものであり、また、御指摘の「四十歳以上四十三歳未満である場合は通算三回まで」といった「回数制限が設けられている理由」については、報告書において、「累積分娩割合を年齢五歳階級ごとに比較した場合、三十~三十四歳及び三十五~三十九歳においては、治療回数を重ねるにつれて累積分娩割合は増加しているが、四十歳以上では、治療回数を重ねても累積分娩割合はほとんど増加しない」といった「医学的知見」を踏まえ、「四十歳以上で助成を開始した場合については、採卵から受精、そして胚移植に至るまでには、一定の治療回数を要することを考慮するとともに、諸外国における助成回数等を参考にして、通算三回とすることが適当である」とされたことによるものである。 その上で、当該事業の実施状況等を踏まえ、令和三年十二月十五日に開催された中央社会保険医療協議会総会等において、御指摘の「生殖補助医療」の保険適用について議論が行われ、当該事業の「回数制限」の取扱いを含め、その有効性、安全性等について確認されたことを踏まえ、当該「回数制限」の取扱いを維持しつつ、令和四年四月一日から保険適用の対象としているところである。 二について 報告書においては、不妊治療の有効性、安全性等を基に、「四十歳未満で助成を開始した場合には通算六回とし、四十歳以上で助成を開始した場合については、・・・通算三回とすることが適当である」とされているところ、御指摘の「妊娠十二週未満で流産に至った場合」についても、これらの回数から除外されるものではないと考えており、現時点で「保険適用回数のカウントから除外」することは考えていない。 また、一般に、御指摘の「妊娠十二週以降」は、流産に至る可能性が下がり、出産に至る可能性が高い状態に至ったと考えられること等を踏まえ、最終的に出産又は流産のいずれかに至るかにかかわらず、「保険適用回数をリセット」することとしているところ、「妊娠十二週未満で流産に至った場合」については、同様の状態に至っていたものとは言えず、「妊娠十二週以降に流産に至った場合」と同様に取り扱うべきとは考えていない。 三について お尋ねについては、今後、「回数制限の緩和」に関する有効性、安全性等に係る新たな医学的な知見が得られた場合には、必要に応じて、当該知見も踏まえながら、中央社会保険医療協議会において検討することとなるものと考えている。 |