質問主意書

第221回国会(特別会)

質問主意書

質問第六三号

高レベル放射性廃棄物の最終処分場の開始時期に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和八年六月二十九日

福島 みずほ


       参議院議長 関口 昌一 殿



   高レベル放射性廃棄物の最終処分場の開始時期に関する質問主意書

一 「高レベル放射性廃棄物の二〇四五年四月二十五日搬出期限の約束を守らせるヒアリング集会」(以下「集会」という。)が二〇二六年五月二十七日に開催された。集会では、「現時点での政府として目指している処分場開始時期及びその根拠」についての質問に対し、経済産業省担当職員(以下「担当職員」という。)が「早期に実現したい。時期は未定でその根拠は最終処分計画」と回答した。しかし、二〇〇〇年、二〇〇五年及び二〇〇八年に閣議決定された特定放射性廃棄物の最終処分に関する計画(以下「最終処分計画」という。)では、「最終処分は、平成四十年代後半を目途として開始する。」と明確に記載され、「早期」とは記載されていない。

 1 最終処分場(以下「処分場」という。)の開始時期が「早期」である場合、閣議決定等の手続がいつ、どのように行われたか示されたい。

 2 二〇〇八年に閣議決定された最終処分計画によれば、「平成二十年代中頃を目途に精密調査地区を選定し、平成四十年前後を目途に最終処分施設建設地を選定する」とされた。しかし、担当職員は、処分場の開始時期を未定と回答しており、精密調査地区及び最終処分施設建設地の選定時期も未定と思われる。これは、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成十二年法律第百十七号)の趣旨及び最終処分計画に反すると考えるが、政府の見解を示されたい。

 3 山崎誠衆議院議員(当時)が提出した「「青森県との高レベル放射性廃棄物搬出期限の約束を守る件」及び「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」に関する質問主意書」(第二百十八回国会質問第一〇号)に対する答弁(内閣衆質二一八第一〇号)において、政府は、最終処分計画において、「「平成四十年代後半を目途に最終処分を開始するものとする。」としている。」と答弁した。同答弁と担当職員の回答は矛盾しているため、政府として現時点で目指している処分場の開始時期及びその根拠を示されたい。あわせて、政府として現時点で目指している精密調査地区及び最終処分施設建設地の選定時期及びその根拠を示されたい。

 4 処分場の開始時期に係る回答が「早期」のみでは、政府として無責任である。政府はこれまで開始時期を最終処分計画において示し、精密調査地区及び最終処分施設建設地の選定に関する国民の理解を得ようとしてきた。そのため、開始時期を「早期」ではなく、具体的に示す必要があると考えるが、政府の見解と対応を示されたい。

 5 処分場の開始が搬出期限の二〇四五年四月二十五日に間に合うか示されたい。青森県民の不安が募っている点及び搬出期限の約束遵守の点から、開始時期を「早期」ではなく具体的に示すべきと考えるが、政府の見解及び対応を示されたい。

二 小笠原村等の地方自治体向け説明会において、処分場の開始時期をどのように説明しているか示されたい。また、処分場の開始までの調査、建設工事等に三十年程度必要であることを説明しているか示されたい。さらに、それぞれの説明の根拠に最終処分計画を引用したか、又は、別の資料を用いたか示されたい。

三 最終処分計画において示された最終処分の開始時期まで残り約九年となり、その実現は不可能と考える。最終処分計画について、実現の可否を曖昧にすることは許されず、政府として実現不可能であることを公表すべきと考えるが、政府の認識と対応を示されたい。

四 集会では、処分場の開始が搬出期限の二〇四五年四月二十五日に間に合う場合、合計で三十年程度掛かる各工程の年数の内訳について質問があった。これに対し、担当職員は「必ずしもこれにこだわらず、技術の進展等で早期に実現する」と回答したが、搬出期限に間に合う保証はない。政府は、処分場の開始が二〇四五年四月二十五日に間に合うと考えているか示されたい。間に合う場合、概要調査、精密調査地区及び最終処分施設建設地の選定、処分場の開始のスケジュールを示すべきと考えるが、政府の見解と対応を示されたい。

  右質問する。