第221回国会(特別会)
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質問第五九号 我が国における難民認定の状況に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和八年六月二十九日 石橋 通宏
参議院議長 関口 昌一 殿 我が国における難民認定の状況に関する質問主意書 一 空港等での庇護申請関係の統計について 政府は二〇一五年九月から「難民の迅速かつ確実な庇護」を推進するための難民認定制度の運用の見直しを行っている。空港は難民保護の正に最前線であり、上陸審査時に難民認定申請を希望した者に適切に対処できているかどうかは、「難民を迅速に庇護」できているか否かを示す、重要な指標である。 1 「令和七年における難民認定者数等について」によれば、政府は二〇二五年にミャンマー出身者十五人に対して一時庇護上陸不許可の決定を行っている。政府は、ミャンマー等の出身者について、本国における情勢不安を理由に本邦への在留を希望する者に在留資格「特定活動」での在留を認める措置(以下「緊急避難措置」という。)を行っている。一方、空港において、緊急避難措置の対象国の者に上陸を認めず退去を促しているならば、矛盾した対応であり誠に遺憾である。緊急避難措置の対象国の出身者において一時庇護上陸を認めない場合、一般的にどのような事情が考えられるか、政府の見解を示されたい。 2 二〇二五年の我が国の空港支局等(成田・羽田・中部・関西空港支局及び福岡空港出張所)における難民認定申請件数を申請が行われた空港支局等ごとに示されたい。 3 「令和七年における難民認定者数等について」によれば、二〇二五年に仮滞在を許可した者は七十三人、仮滞在の許否を判断した人数は千三百七十九人である。そのうち、仮滞在が許可された人数及び許可されなかった人数を空港支局等ごとに示されたい。 4 二〇二五年に避難を目的とする短期滞在の在留資格による上陸を許可した者はいるか示されたい。いる場合、当該人数を国籍別に示されたい。 5 二〇二五年の出国待機施設の利用状況について、①定員、②年間の使用者数、③平均及び最長滞在日数、④施設内での傷病発生件数を空港支局別に示されたい。 二 難民認定申請者の収容について 1 二〇二五年末時点で出入国在留管理庁の収容施設に収容されていた者の数、そのうち、難民認定申請中、審査請求中及び難民不認定処分の取消しを求める訴訟係属中の者の数をそれぞれ明らかにされたい。 2 二〇二五年の被収容者の自殺件数、自傷行為(自殺未遂含む)の件数、精神科医の利用実績、庁外診療数及び救急搬送件数を収容施設別に示されたい。統計がない場合、収容施設における医療体制の充実を図ることが困難であると考えるが、集計が困難な理由について、政府の見解を示されたい。 3 二〇二五年における仮放免の申請、許可及び不許可件数について、収容施設別に示されたい。 三 保護費の支給状況について 1 二〇二五年度(全期間の統計がとれていない場合はとれている期間。以下三の7まで同じ。)について、保護費を申請した者の数及び保護費を受給していた者の数をそれぞれ明らかにされたい。 2 二〇二五年度に保護費を受給していた者について、家族構成、性別、在留資格及び難民申請回数別の内訳を示されたい。 3 二〇二五年度に保護費を受給していた者の申請から受給決定までの平均待機期間及び平均受給期間をそれぞれ示されたい。 4 二〇二五年度に保護費を申請したが受給できなかった者の数、国籍の内訳及び申請から結果が出るまでの平均待機期間を明示されたい。 5 二〇二五年度の難民認定申請者緊急宿泊施設(以下「ESFRA」という。)の利用者数を性別及び国籍別に示されたい。また、保護費の申請からESFRAの利用開始までの平均日数、最短日数及び最長日数をそれぞれ示されたい。 6 二〇二五年度末及び現時点における、ESFRAの利用者数及び家族構成をそれぞれ示されたい。 7 二〇二五年度について、①保護費、②生活費、③住居費、④医療費のそれぞれの支給額を示されたい。また、二〇二五年度のESFRAの予算額及び執行額をそれぞれ示されたい。 8 保護費の申請から受給決定までの待機期間の短縮を図ることを目的として二〇二五年度中に政府及び委託先において行われた取組があるか示されたい。ある場合、当該取組の詳細を示されたい。 四 難民認定制度の在り方について 1 法務省は、二〇一五年九月に公表した「難民認定制度の運用の見直しの概要」の5の(1)において、いわゆる「新しい形態の迫害」を申し立てる者が難民条約の適用を受ける難民の要件を満たすか否かの判断に関して「難民審査参与員が法務大臣に提言をし、法務大臣がその後の難民審査の判断に用いるようにするための仕組み」を構築するとしている。 この「仕組み」に関して、私が提出した「我が国における難民認定の状況に関する質問主意書」(第二百十三回国会質問第一八四号)に対する答弁(内閣参質二一三第一八四号)の「五の1について」において、政府は「手引の内容に関する提言を行う取組を開始し、御指摘の「仕組み」を構築した」と答弁している。当該「仕組み」について、現時点までの運用状況を示されたい。また、難民審査参与員に、当該「仕組み」について説明を行ったことはあるか示されたい。 2 二〇二一年七月に行われた出入国在留管理庁とUNHCRとの協力覚書の交換において、「難民調査官の調査の在り方について、UNHCRとケース・スタディを実施」するとされている。二〇二五年六月から現時点までのケース・スタディの実施件数及び今後の予定を示されたい。また、同ケース・スタディの結果、地方官署に対して発出した文書を示されたい。 五 二〇二三年改正入管法の運用状況について 1 二〇二五年の三回目以降の難民認定申請者二百九十六人のうち、申請日時点で十八歳未満の者の数を示されたい。 2 二〇二六年三月に公表された「令和七年における入管法違反事件について」によれば、二〇二五年に五十九人が送還停止効の例外となり、送還されている。この五十九人のうち、難民認定申請時に十八歳未満であった者の数を示されたい。 3 二〇二五年に出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第五十二条第十二項の規定により旅券の発給の申請その他送還するために必要な行為として法務省令で定める行為をすべきことを命じられた者の数を示されたい。 4 二〇二五年に出入国管理及び難民認定法第五十五条の二第一項の規定により退去を命じられた者の数を示されたい。 5 「令和七年における入管法違反事件」によれば、退去強制令書発付前の者について、二〇二五年に二千百三件の監理措置が決定されている。二〇二五年中に、収容令書により収容された者の数を示されたい。 6 「令和七年における入管法違反事件」によれば、退去強制令書発付後の者について、二〇二五年に千六百八十件の監理措置が決定されている。二〇二五年中に、退去強制令書により収容された者の数を示されたい。 六 条約難民に対する定住支援プログラムについて 二〇二五年度(全期間の統計がとれていない場合はとれている期間)における、条約難民に対する定住支援プログラムの実施状況について、以下明らかにされたい。 1 定住支援プログラムの受講者数。 2 ①生活援助費、②医療費、③定住手当のそれぞれの予算額及び執行額。 3 条約難民宿泊施設の予算額及び執行額。 右質問する。 |