第221回国会(特別会)
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質問第三九号 小泉防衛大臣が自衛官を「軍人」と表現したことに関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和八年四月二十七日 石垣 のりこ
参議院議長 関口 昌一 殿 小泉防衛大臣が自衛官を「軍人」と表現したことに関する質問主意書 小泉進次郎防衛大臣は令和八年四月十九日、オーストラリア訪問に関するXの投稿において、同国海軍のハモンド中将と齋藤聡海上幕僚長との関係を「軍人同士の友情」と表現した。 「安倍総理が自衛隊を「わが軍」と呼称したことに関する質問主意書」(第百八十九回国会質問第一六八号)に対する答弁(内閣衆質一八九第一六八号)において、政府は、「自衛隊は、憲法上自衛のための必要最小限度を超える実力を保持し得ない等の制約を課せられており、通常の観念で考えられる軍隊とは異なるものであると考えている」と答弁した。一方、「我が国を防衛することを主たる任務とし憲法第九条の下で許容される「武力の行使」の要件に該当する場合の自衛の措置としての「武力の行使」を行う組織であることから、国際法上、一般的には、軍隊として取り扱われるものと考えられる。」と答弁した。 以上を踏まえて、以下質問する。 一 野呂田芳成防衛庁長官(当時)は、平成十一年八月六日の参議院外交・防衛委員会において、「自衛隊は国内法上必要最小限度を超える実力を保持し得ないなどの憲法上の制約を課せられており、このような制約がない諸外国の軍隊とは異なるものと考えられます。このような自衛隊の構成員たる自衛官も通常の観念で考えられる軍人とは異なるのではないか、こういうふうに認識しております。」と答弁した。この政府見解に変更はないか示されたい。 二 石破茂防衛庁長官(当時)は、平成十五年五月七日の参議院決算委員会において、「この防衛駐在官が集めてくる情報というものは、私、読んでいて本当にはっとすること、目からうろこが落ちること、たくさんあるのですが、よくここまで調べてきたなということがたくさんあります。そして、それはある意味、軍人同士でなければ、私どもの自衛官は軍人ではございませんが、でなければ分からないものというのがたくさんある。」と答弁した。この「自衛官は軍人ではございません」との政府見解に変更はないか示されたい。 三 小泉防衛大臣は自衛官を軍人と認識しているか、政府の見解を示されたい。 四 「自衛隊は、(略)通常の観念で考えられる軍隊とは異なる」という前記政府見解と小泉防衛大臣が自衛官を「軍人」と表現したこととの整合性について、政府の認識を示されたい。 五 自衛官を「軍人」と表現したことについて、用語の使用に関する基準又は方針が存在するか示されたい。 六 小泉防衛大臣は、令和八年四月二十一日の記者会見において、「今回の発信においても、これまで海上自衛隊とオーストラリア海軍の間において、海幕長とオーストラリア海軍本部長とのトップレベルの交流、艦艇の相互訪問や共同訓練といった部隊間の協力・交流等を通じて積み上げられてきた、Military to Military、これもよく使う言葉ですけれども、この関係をより分かりやすく国民の皆様に伝える観点から、軍人同士と表記したものであります。」と発言した。 前記の答弁書及び委員会答弁を踏まえれば、「より分かりやすく国民の皆様に伝える」ためであっても、自衛官を「軍人」と表現すべきでないと思料する。小泉防衛大臣が自衛官を「軍人」と表現したことは適切か、政府の見解を示されたい。不適切とする場合、小泉防衛大臣の発信に係る政府の評価及び今後の発信の在り方を示されたい。 右質問する。 |