第221回国会(特別会)
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質問第三六号 高額療養費制度の見直しが患者の意向に沿うものであるという総理答弁と破滅的医療支出との関係に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和八年四月十七日 石垣 のりこ
参議院議長 関口 昌一 殿 高額療養費制度の見直しが患者の意向に沿うものであるという総理答弁と破滅的医療支出との関係に関する質問主意書 令和八年四月七日の参議院予算委員会において、高市早苗内閣総理大臣は、高額療養費制度の見直しについて「患者団体を始め、保険者、労使、医療関係者など多くの関係者と丁寧な議論を積み重ねた上で決定したもの」と答弁し、高額療養費の年間上限の新設について「今年八月から開始するということが患者の皆様の意向にも沿うものだと考えております。」と答弁した(以下「総理答弁」という。)。 しかし、令和七年十二月八日の第七回高額療養費制度の在り方に関する専門委員会及び令和八年三月十日の衆議院予算委員会公聴会において、患者団体の関係者は、世界保健機関が定義する「破滅的医療支出(医療費の自己負担額が医療費支払能力の四十%以上の状態)」を示すとともに、現行制度においても既に自己負担が限界に達している患者が存在する旨指摘した。このような指摘がある中、高額療養費制度の見直し全体が患者団体の意向に沿っているかのような政府答弁の妥当性については、重大な疑義がある。 以上を踏まえて、以下質問する。 一 総理答弁について、上野賢一郎厚生労働大臣は、令和八年四月十四日の記者会見において、「年間上限については、まさに患者団体の皆様からのご意向が強いもの」と述べている。年間上限の新設以外の高額療養費制度の見直し項目のうち、「月額上限の引上げ」については「患者団体の皆様からのご意向が強い」と認識しているか、政府の見解を示されたい。意向が強いと認識している場合、その根拠となる患者団体の主張や関係者の発言等を具体的に示されたい。 二 前記患者団体の関係者の指摘を踏まえ、高額療養費制度の見直しが患者の生活に与える影響について、見直し項目ごとに政府の評価を示されたい。また、見直し項目のうち、特に、患者の生活に直接大幅な負担増の影響を及ぼし得る項目について、政府の認識を示されたい。 三 政府は、「破滅的医療支出」の概念について、我が国の医療政策における評価指標としてどのように認識しているか示されたい。また、我が国における同概念に該当する患者の実態について把握しているか、併せて示されたい。 四 政府は、現行及び見直し後の高額療養費制度における「破滅的医療支出」に該当する患者の人数及び割合の試算又は分析を行っているか示されたい。試算又は分析を行っている場合、その内容を示されたい。試算又は分析を行っていない場合、その理由を明らかにされたい。 五 前記患者団体の関係者の指摘について、政府はどのように受け止め、高額療養費制度の見直しにどのように反映させたか、具体的に示されたい。 六 総理答弁では、高額療養費の年間上限の新設については「患者の皆様の意向にも沿うもの」としている一方、高額療養費制度の見直しについては「多くの関係者と丁寧な議論を積み重ねた上で決定したもの」としており、見直し全体については患者の意向に沿っているとは言えないと考える。政府は、「破滅的医療支出」に該当する患者が存在し続けることが患者の意向に沿うものと考えているか、認識を示されたい。意向に沿うと認識している場合、その根拠となる患者団体の主張や関係者の発言等を具体的に示されたい。 右質問する。 |