第221回国会(特別会)
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質問第三二号 浜岡原子力発電所における基準地震動策定に係る不適切事案に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和八年四月八日 石垣 のりこ
参議院議長 関口 昌一 殿 浜岡原子力発電所における基準地震動策定に係る不適切事案に関する質問主意書 経済産業省及び原子力規制委員会は令和八年一月、中部電力株式会社(以下「中部電力」という。)に対し、浜岡原子力発電所の地震動の評価に当たって不適切な方法で実施をしていた事案(以下「当該事案」という。)について報告を求めた。これを受け、中部電力は令和八年三月三十一日、「浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案に関する報告書」(以下「報告書」という。)を提出した。 報告書によれば、遅くとも平成二十四年頃以降には「審査会合での説明内容と異なる手法で解析を実施していた」、平成三十年以降には「意図的な方法で解析が実施されていた」とされている。また、平成三十年以降、内部から前記の手法・方法を問題視する指摘が複数回なされていたにもかかわらず、改められなかったことも明らかとなっている。 地震動の評価に係るデータの改ざんとも言える当該事案について、山中伸介原子力規制委員会委員長は令和八年四月一日の記者会見において、「もしそれが事実ならば、事業者として(略)失格」との認識を示した。また、同年三月二十五日の記者会見においては、規制上の対応をするには時間がかかる、令和八年夏頃には判断したい旨発言した。 当該事案は、原子力規制の根幹である安全審査の前提データに係る重大な問題であり、原子力規制行政の信頼性にも直結するものである。 以上を踏まえて、以下質問する。 一 当該事案について、政府はどのような手法及び手続により事実関係の確認を行うか、具体的に示されたい。 二 報告書の内容について、政府として独自に事実確認を行うか示されたい。事実確認を行う場合、法的根拠及び具体的内容を示されたい。 三 前記二の事実確認に当たり、関係者への聴取、資料の提出命令、立入検査等をどの程度実施する予定か、現時点での方針を示されたい。 四 当該事案において、「審査会合での説明内容と異なる手法」、「意図的な方法」で解析を実施したことは、どのような規制に違反するか示されたい。 五 当該事案が長期間にわたり継続し、内部から問題視する指摘があったにもかかわらず是正が図られなかったことについて、中部電力の組織的関与の有無に係る政府の見解を示されたい。 六 当該事案に関し、原子力規制委員会が取り得る規制上の措置を示されたい。また、当該事案に実際に適用される可能性及びその判断要素を併せて示されたい。 七 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)に規定する発電用原子炉の設置許可の取消しについて、どのような事実関係及び要件を認めた場合に適用されるか、過去の事例も踏まえ、具体的な判断基準を示されたい。また、当該事案は、設置許可取消しの検討対象となり得るか、政府の見解を示されたい。 八 山中原子力規制委員会委員長の令和八年夏頃には判断したい旨の発言について、その判断に至るまでのスケジュール及び主な検討プロセスを示されたい。 九 当該事案のような不正を長期間見抜けなかったことについて、現行の審査・検査体制に問題があったと認識しているか、政府の見解を示されたい。また、同様の事案を防止するための制度改正又は運用改善について、検討している事項を示されたい。 十 中部電力以外の電力会社においても基準地震動策定に係る不適切事案が存在する可能性について、政府の認識を示されたい。また、当該事案と同様に、中部電力以外の電力会社に対しても、データ改ざんの有無の点検、データの再検証等の横断的調査を実施する考えはあるか示されたい。現時点で調査を実施する考えがない場合、その理由及び根拠を示されたい。 右質問する。 |