第221回国会(特別会)
|
質問第三〇号 原子力発電所の再稼働及び使用済核燃料の管理に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和八年四月八日 石垣 のりこ
参議院議長 関口 昌一 殿 原子力発電所の再稼働及び使用済核燃料の管理に関する質問主意書 宮下宗一郎青森県知事は令和八年三月三十一日、原子力発電所から出る使用済核燃料を一時保管する中間貯蔵施設(青森県むつ市)について、令和八年度の新規搬入を認めないと正式に表明した。また、廃炉作業を進めている高速増殖原型炉もんじゅの使用済ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料をめぐり、再処理施設として有力視されていたフランスの特殊燃料処理施設(以下「TCP」という。)の新設計画が資金不足や技術的困難を理由に白紙撤回されたと報じられている。 日本国内の原子力発電所における使用済核燃料プール等の貯蔵余力は逼迫しつつあるため、日本のプルトニウム保有量に対して国際的な懸念が示されている。しかし、政府は、安全性の確認ができた原子力発電所を再稼働する方針を一貫して変えることなく、老朽化した原子力発電所のリプレイスまで実施しようとしている。 原子力発電所の再稼働は使用済核燃料を増加させることにつながる。そのため、保管場所や再処理の見通しがないまま再稼働を認めることについては、慎重な検討が必要と考える。 以上を踏まえて、以下質問する。 一 電気事業連合会が令和八年二月に公表した「使用済燃料貯蔵対策の取組強化について(「使用済燃料対策推進計画」)」の添付資料によれば、令和七年末時点における国内原子力発電所の使用済燃料貯蔵量の貯蔵割合は、法的要求(燃料プール)容量の約七十八%に達していると認識しているが、政府も同様の認識か示されたい。 二 前記一の資料によれば、関西電力の大飯発電所、高浜発電所、美浜発電所、九州電力の川内発電所、玄海発電所、東京電力の柏崎刈羽発電所等においては、既に貯蔵割合が八十%を超えていると認識しているが、政府も同様の認識か示されたい。 三 原子力発電所を一定期間運転した場合、今後、数年以内に前記のうち複数の原子力発電所の燃料プールが満杯に達する可能性があると指摘されている。政府は、各原子力発電所の燃料プールが満杯に達する時期を試算しているか示されたい。試算している場合、その時期を示されたい。 四 関西電力は、高浜発電所については令和十年度頃、美浜発電所については令和十一年度頃、大飯発電所については令和十二年度頃に燃料プールが満杯になる可能性があるとしている。政府も同様の認識か示されたい。 五 原子力発電所における使用済核燃料の貯蔵量が上限に達した場合、当該原子力発電所の運転継続又は再稼働は制度上認められるか、政府の見解を示されたい。 六 制度上は認められる場合でも、使用済核燃料の貯蔵余力がない状況で原子力発電所を運転することは、安全上及び運用上の観点から適切でないと考える。政府は、同状況においても、実務的及び物理的観点から安全な運転継続が可能と認識しているか示されたい。 七 青森県における中間貯蔵及び再処理の受入状況を踏まえ、使用済核燃料の搬出量、再処理能力及び搬出・再処理の実現時期等を含めた今後の具体的な見通しを示されたい。 八 TCPの新設計画が頓挫した中、フランス等の各国に使用済核燃料の再処理を依存する現行の方針について、持続可能性や妥当性に係る政府の認識を示されたい。また、代替手段の検討を行っているか示されたい。 九 現在の日本のプルトニウム保有量及び各国が民生利用のために保有しているプルトニウムの総量に占める日本の保有量の割合を示されたい。また、今後、保有量をどのように削減する方針か、削減目標の有無を含めて示されたい。 十 プルサーマル計画において、再処理によるプルトニウムの供給量と実際の消費量との不均衡が指摘されている。この現状に係る政府の認識を示されたい。 十一 使用済核燃料の管理に係る政府の見通しを明確に示されたい。 十二 使用済核燃料の最終処分に係る具体的な道筋が確立されるまでの間、原子力発電所の再稼働の在り方について見直す必要があると考えるが、政府の認識を示されたい。 右質問する。 |