第221回国会(特別会)
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質問第二八号 ナフサ及び医療用石油関連製品等の供給体制に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和八年四月一日 石垣 のりこ
参議院議長 関口 昌一 殿 ナフサ及び医療用石油関連製品等の供給体制に関する質問主意書 木原稔内閣官房長官は、令和八年三月三十日の記者会見において、中東情勢の悪化を受けたナフサ及び医療用石油関連製品等の需給について、現時点で直ちに問題は生じていない旨発言した。また、各石油化学企業がナフサを原料とするポリエチレン等の川下の製品在庫を国内需要の約二箇月分保有していることに加え、米国及び南米からの輸入並びに国内精製によって約二箇月分が確保可能と見込んでいる旨発言しており、約四箇月分の供給余力があると解釈できる。さらに、医療用石油関連製品については、関係省庁が連携し、異なるサプライチェーン間での石油関連製品の融通支援によって安定供給を図る体制を立ち上げたと報告を受けている旨発言した(これらの発言を以下「官房長官発言」という。)。 しかし、前記の約四箇月分の供給余力は、川下の製品在庫と将来の調達見込みの合算であり、ナフサの在庫や石油化学プラントの継続稼働を直接担保するものではない。既に三菱ケミカルグループ等の石油化学企業は、ナフサ調達の制約を背景とした減産を開始しており、政府の需給認識との間に乖離が生じているとの指摘もある。また、供給不安に関する情報の拡散により実需を上回る在庫の積み増しが行われる可能性がある。さらに、医療用石油関連製品の代替困難性を踏まえれば、官房長官発言は実態を十分に反映していない可能性もある。 以上を踏まえて、以下質問する。 一 官房長官発言について、その判断基準(在庫水準、供給停止事例、価格動向、石油化学プラントの稼働率等)を具体的に示されたい。また、石油化学企業が減産を開始している状況と官房長官発言との関係をどのように評価しているか示されたい。 二 前記の約四箇月分の供給余力について、製品在庫、代替輸入、国内精製それぞれの量及び需給予測等の前提条件を明示されたい。また、当該量及び前提条件は継続可能であり、供給余力を維持し得るとの前提に立つか、政府の認識を示されたい。 三 直近のナフサの在庫量を示されたい。また、当該在庫量の減少による石油化学プラントの稼働への影響について、政府の評価を示されたい。 四 官房長官発言中の融通支援について、対象となる製品及び企業、実施主体及び意思決定の仕組み、優先順位の設定基準、実効性を担保する措置を具体的に示されたい。 五 医療用石油関連製品について、原料変更に係る承認手続の迅速化や特例措置の検討状況を示されたい。 六 ナフサの代替輸入について、契約済みの量、輸送中の量、調達見込量を区別して示すとともに、国内に到着する時期の見通しをそれぞれ示されたい。 七 供給不安に関する情報の拡散により、企業による在庫の積み増しや消費者による先買い行動が発生し、実需を上回る購入が短期間に集中する懸念がある。それによって、流通在庫の偏在及び実質的な供給の逼迫が生ずる可能性について、政府の認識を示されたい。また、当該事態を防止するための情報発信の在り方や需給見通しの公表方法の検討を行っているか示されたい。 八 諸外国においては需要抑制策や使用制限が検討されている。我が国においても同様の措置を講ずる必要性について、政府の認識を示されたい。 右質問する。 |