第221回国会(特別会)
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質問第二五号 トランスジェンダー当事者の参政権保障のための投票所運営に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和八年三月二十五日 ラサール石井
参議院議長 関口 昌一 殿 トランスジェンダー当事者の参政権保障のための投票所運営に関する質問主意書 選挙時における不特定多数への法令上の性別の暴露を伴う投票所の運営に関し、トランスジェンダー当事者(以下「当事者」という。)の多くが対応を求めている。二〇二一年十一月八日公開の長崎新聞ウェブサイトでは、第四十九回衆議院議員総選挙において、長崎県東彼杵郡波佐見町の投票所の受付が男女別になっていたことについて、地元の性的マイノリティー支援団体代表が「参政権の侵害につながる恐れもある」と指摘している旨報じられた。また、二〇二六年三月二十二日付け東京新聞では、第五十一回衆議院議員総選挙において、東京、千葉、埼玉、神奈川の一都三県の二百十二自治体のうち、東京都及び千葉県の五自治体で男女別受付が行われており、当該地域に暮らす当事者が「参政権の阻害につながりかねない」と懸念している旨報じられた。 自治体は、こうした問題への対応を進めている。二〇二三年十二月二十五日公開の産経新聞ウェブサイトは、静岡県浜松市が支援団体からの要望を受け、二〇二五年の静岡県知事選挙までに投票用紙交付機の男女別押しボタンを廃止する方向で検討している旨報じた。二〇二四年十月二十二日公開の読売新聞ウェブサイトは、東京都世田谷区が第二十六回参議院議員通常選挙から当事者への配慮として投票所の受付時に氏名を読み上げず、係員が整理券に印字された氏名を指さし、「ご本人様で間違いありませんね」と質問する方式に変更している旨報じた。また、東京都武蔵野市においても同様の対応が第五十回衆議院議員総選挙から行われている旨報じた。 こうした自治体の対応は、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(二〇二三年法律第六十八号)第三条の理念に合致し、「相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資する」ものと考える。当事者が全国に存在するため、自治体任せにせず、国がリーダーシップを発揮して対応すべきとの問題意識から、以下質問する。 一 男女別の投票率を集計し公開することは、政治分野、特に投票へのアクセスに係るジェンダーギャップを測る意味で重要である。当該集計は、不特定多数への法令上の性別の暴露を伴う男女別受付や投票用紙交付機の男女別押しボタンを用いなくとも可能である。実際に自治体で採用されている不特定多数への法令上の性別の暴露を伴わない集計方法の具体例を示されたい。 二 第五十一回衆議院議員総選挙に際し、不特定多数への法令上の性別の暴露を伴う男女別受付や投票用紙交付機の男女別押しボタンが用いられた投票所の実数を示されたい。実数を把握していない場合、調査する必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。 三 第五十一回衆議院議員総選挙に際し、受付時に氏名を読み上げる本人確認を行った投票所の実数を示されたい。実数を把握していない場合、調査する必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。 四 男女別受付や投票用紙交付機の男女別押しボタン、氏名を読み上げる本人確認の廃止を実現するため、政府としてどのようなリーダーシップを発揮するか示されたい。 右質問する。 |