質問主意書

第221回国会(特別会)

質問主意書

質問第二号

東京電力柏崎刈羽原子力発電所六号機の相次ぐ不具合と原子力規制委員会の不十分な審査体制及び老朽化した原発再稼働の是非に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和八年二月二十五日

石垣 のりこ


       参議院議長 関口 昌一 殿



   東京電力柏崎刈羽原子力発電所六号機の相次ぐ不具合と原子力規制委員会の不十分な審査体制及び老朽化した原発再稼働の是非に関する質問主意書

 東京電力柏崎刈羽原子力発電所六号機(以下「六号機」という。)は、令和八年一月二十一日に約十四年ぶりの再稼働を果たした。しかし、その直後から制御棒に関連する警報の誤作動や計測機器の不具合が相次ぎ、原子炉を停止し再起動する事態となっている。長期間停止していた設備を稼働させる上で、準備不足や事前の安全確認の不徹底が露呈したと言わざるを得ない。

 政府は、運転開始から六十年超の原発の運転も可能とするなど、老朽化した原発も含めた原子力の活用を進めようとしている。現在の六号機の状況を踏まえると、現状の審査体制では再稼働後の安定稼働や安全性を十分に担保できていない可能性が示唆されている。

 以上を踏まえて、以下質問する。

一 六号機では、再稼働直後の令和八年一月二十二日に制御棒のインバーター異常を知らせる警報が鳴り、原子炉を停止させた。その後の調査で、実際には異常がないにもかかわらず警報が鳴る設定ミスが判明している。また、二月にも中性子計測機器の不具合により、予定していた工程に遅れが生じた。事前の検査や安全審査において、これらの不具合を発見・防止することはできなかったか、政府の認識を示されたい。

二 長期間停止していた設備において設定ミスや機器不具合が続出していることは、東京電力の保守管理体制及び準備状況が極めて不十分であったことを示していると考えるが、政府の認識を示されたい。

三 再稼働直後の六号機に頻繁にトラブルが生じている事態は、原子力規制委員会の審査が甘かった、実態を伴っていなかったとの批判を免れない。再稼働後の安定稼働を妨げるような設定ミスや、機器不具合を見逃した現状の審査体制に制度的な欠陥があると考えるが、政府の見解を示されたい。

四 今後、同様の事態を防ぐために、再稼働前の実機確認や試験運転の評価項目をより厳格化し、審査体制を抜本的に見直すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

五 六号機は建設から三十年が経過しており、今回の不具合の一部には建設当時からの設定ミスが含まれていると報じられている。今回の事案は、長期間運転停止していた原発における建設当時からのミスが数十年にわたり潜在し続け、再稼働後に表面化するリスクを証明したと考える。また、北陸電力志賀原子力発電所、東北電力東通原子力発電所においても、数年間にわたって火災報知機などの点検を行っていなかったことが明らかになっている。政府は、経年劣化や過去の設定ミスを含めた安全性を再検証するために、原発再稼働への動きを一旦停止し、原子力を最大限活用する方針とそれに向けた性急な再稼働への動きを根本から見直すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。