質問主意書

第220回国会(常会)

質問主意書

質問第四号

「外国からの不当な干渉」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和八年一月二十三日

奥田 ふみよ


       参議院議長 関口 昌一 殿



   「外国からの不当な干渉」に関する質問主意書

 木原稔内閣官房長官は二〇二五年十二月二十五日の記者会見において、「我が国が現在置かれております、戦後最も複雑な安全保障環境を踏まえますと、外国からの不当な干渉を防止する意義は極めて大きく、こうした問題意識の下で連立合意書にあります、インテリジェンス・スパイ防止関連法制について、これは与党と緊密に連携しながら課題や論点等の検討を開始しているところです。現在、政府においては、その連立合意書に掲げられている事項のうち、インテリジェンス活動に係る司令塔機能の強化に向けた検討を先行して進めているところでありまして、外国からの不当な干渉を防止するための法整備の具体の時期やまた検討の進め方について、明確にお答えできる段階にはまだありませんが、しっかりと検討を進めてまいります。また、検討に当たりまして憲法に保障された国民の権利に十分に配慮すべきこと、このことは当然のことであり、御指摘のような懸念を招くことがないように国民の皆様に対しては丁寧な説明を行っていく考えです。」と発言した。

 また、高市早苗内閣総理大臣は二〇二五年十一月十三日の参議院予算委員会において、「スパイ防止法の制定は、私自身が総裁選挙で訴えていたことでもございます。これは、外国勢力からのこの工作、そしてまた情報の窃取も含めてでございますけれども、日本の社会の安定を乱すような、また民主主義を損なうような、そういった様々なリスクに対して対応していくと、これ経済にも関わる話でございますので、外国代理人の登録制度なども含めて外国勢力から日本を守っていく、そういった対応をこれから検討していきたいなと思っております。」と答弁した。

以上を踏まえて、以下質問する。

一 高市内閣総理大臣が答弁した「外国代理人の登録制度」は、「外国からの不当な干渉を防止する」ための法整備の一つと位置付けられるものか示されたい。

二 高市内閣総理大臣が答弁した「外国代理人の登録制度」は、情報の窃取も含めた外国勢力からの工作や、「日本の社会の安定を乱すような、また民主主義を損なうような、そういった様々なリスク」に対応するための制度の一つとして検討しているということか示されたい。

三 政府は、同盟国の組織は日本に対して不当な干渉を行うことはないと考えているか示されたい。

四 アメリカ合衆国国務省広報局修史部刊行の「合衆国の対外関係」(FRUS)1964-1968 第XXIX巻第二部日本の編集注記には、「アメリカ政府は、日本の政治の方向性に影響を与えようとする四件の秘密計画を承認した。左派政治勢力による選挙を通じての成功が、日本の中立主義を強化し最終的には日本に左翼政権が誕生することを懸念し、アイゼンハワー政権は一九五八年五月の衆議院議員総選挙の前に、少数の重要な親米保守政治家に対しCIAが一定限度の秘密資金援助と選挙に関するアドバイスを提供することを承認した。援助を受けた日本側の候補者は、これらの援助がアメリカの実業家からの援助だと伝えられた。重要政治家に対する控えめな資金援助計画は、その後一九六〇年代の選挙でも継続された。」との旨記載されている。

 同資料に示されているCIAから日本の政治家に対する秘密資金援助は、「外国からの不当な干渉」であると考えるか政府の見解を示されたい。

五 一九九五年十月十四日付けニューヨーク・タイムズ記事「CIAの新たな役割:経済スパイ」には、「昨春、日本の高級車の米国への輸入を停止させる制裁措置を課すという差し迫った脅威のもとで、クリントン政権が日本側と集中的に交渉をしている最中、米国政府の貿易担当者たちには、あらゆる場面で諜報機関の職員からなる小規模なチームが同行した。毎日午前中に、諜報機関の職員らは米通商代表部のミッキー・カンター代表と同氏の側近らに対し、NSAの盗聴設備とCIAの東京支局によって収集され、ワシントンのCIA職員らによって精査された内部情報を提供した。」との旨記載されており、日米貿易交渉中にCIA職員らが日本側担当者を盗聴していた事実を報じている。

 同記事で報じられたCIAによる日本の貿易交渉担当者に対する盗聴は、情報の窃取も含めた外国勢力からの工作に当たるか政府の見解を示されたい。

  右質問する。