質問主意書

第219回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一九第七八号
  令和七年十二月二十六日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員百田尚樹君提出帰化の許可及び永住許可の要件厳格化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員百田尚樹君提出帰化の許可及び永住許可の要件厳格化に関する質問に対する答弁書

一の1について

 お尋ねの「帰化の許可及び永住許可における住所要件について統一的な整理」については、帰化の許可の審査の在り方について、永住許可の審査との整合性も勘案しつつ、必要な見直しを検討することとしており、現時点でお答えすることは困難である。

 また、お尋ねの「加重したものとなっていない理由」について、帰化と永住許可は、その目的及び効果が異なるため、両者の要件を単純に比較することは適当ではないと考えている。

一の2について

 帰化の許可の審査及び永住許可の在り方について、必要な見直しを検討することとしており、現時点でお答えすることは困難である。

一の3、二の1、四及び五について

 一の1についてで述べたとおり、帰化の許可の審査の在り方について、永住許可の審査との整合性も勘案しつつ、必要な見直しを検討することとしており、現時点でお答えすることは困難である。

二の2について

 お尋ねの「日本国への忠誠の宣誓と、母国と日本が戦争になった際も日本国の側に立つ意志表明」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難であるが、日本国憲法を遵守する意思などについては、帰化許可申請についての調査の過程において、担当官の面前で署名させた宣誓書を提出させることにより確認している。

三の1について

 お尋ねの「対立国出身の帰化者が参政権の行使を通じて内政をゆがめる危険性」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

三の2について

 御指摘の「参政権」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)においては、日本国民で、同法第九条第一項から第三項までに規定する者は、同法第十一条第一項若しくは第二百五十二条又は政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)第二十八条の規定により選挙権を有しないこととされる者に該当しない限り選挙権を、公職選挙法第十条第一項に規定する者は、同法第十一条第一項、第十一条の二若しくは第二百五十二条又は政治資金規正法第二十八条の規定により被選挙権を有しないこととされる者に該当しない限り被選挙権を有するものとされているところ、選挙権及び被選挙権の在り方については、民主主義の土台である選挙制度の根幹に関わる事柄であることから、各党各会派において御議論いただくべき事柄と考えているが、一般論として、帰化により日本国籍を取得した者の選挙権及び被選挙権を制約することについては、憲法の定める法の下の平等の趣旨を踏まえ、慎重な検討が必要であると考えている。

三の3及び4について

 お尋ねの意味するところが必ずしも明らかではないが、一般論として、帰化により日本国籍を取得した者が公職の候補者となる場合において、それ以外の者との取扱いに差異を設けることについては、憲法の定める法の下の平等の趣旨を踏まえ、その合理的理由の有無を始めとして慎重な検討が必要であると考えている。

六について

 出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)においては、「永住権」という用語は用いられていない。

七について

 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成三年法律第七十一号)は、昭和二十年九月二日以前から引き続き我が国に在留し、日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号)の発効により日本の国籍を離脱した者等について、そのような人々が我が国に多数在留しており、その我が国社会における定住性が強まっていたこと等に鑑み、その法的地位の安定化を図るため、特別永住者として我が国に永住することができる資格を設けるとともに、出入国管理及び難民認定法の特例を定めたものである。

 右に述べた日本の国籍を離脱した者等の法的地位の安定化を図る必要性は現在においても引き続き認められることから、当該資格及び当該特例を廃止することは現時点においては考えていない。