質問主意書

第219回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一九第三一号
  令和七年十一月十八日
内閣総理大臣 高市 早苗


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員福島みずほ君提出特定利用空港・港湾の利用及び整備状況に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員福島みずほ君提出特定利用空港・港湾の利用及び整備状況に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「円滑な利用に関する枠組み」に基づき、自衛隊が利用した「特定利用空港・港湾」については、令和七年十月三十一日時点で把握している限りにおいては、次のとおりである。

 那覇空港、鹿児島空港、徳之島空港、宮崎空港、大分空港、熊本空港、長崎空港、福江空港、北九州空港、南紀白浜空港、仙台空港、青森空港、函館空港、平良港、石垣港、鹿児島港、志布志港、川内港、名瀬港、熊本港、八代港、博多港、高知港、須崎港、宿毛湾港、高松港、金沢港、青森港、室蘭港、苫小牧港、函館港、釧路港、留萌港、石狩湾新港

二について

 お尋ねの「頻度」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「円滑な利用に関する枠組み」に基づき、自衛隊が利用した「特定利用空港・港湾」における①利用の内容及び②利用した回数を「特定利用空港・港湾」ごとにお示しすると、令和七年二月二十八日時点で把握している限りにおいては、それぞれ次のとおりである。

 鹿児島空港 ①訓練等 ②五回

 徳之島空港 ①訓練、広報等 ②八回

 宮崎空港 ①訓練 ②二回

 長崎空港 ①訓練等 ②三十九回

 福江空港 ①訓練、広報等 ②二十一回

 北九州空港 ①訓練 ②四回

 石垣港 ①広報等 ②五回

 鹿児島港 ①訓練、広報 ②六回

 志布志港 ①広報 ②二回

 川内港 ①訓練 ②一回

 名瀬港 ①訓練 ②三回

 熊本港 ①訓練 ②一回

 八代港 ①広報 ②一回

 博多港 ①広報等 ②六回

 高知港 ①広報等 ②四回

 須崎港 ①広報 ②二回

 宿毛湾港 ①広報 ②一回

 高松港 ①訓練、広報等 ②六回

 室蘭港 ①訓練、広報等 ②三回

 苫小牧港 ①訓練、広報 ②十回

 釧路港 ①訓練、広報 ②四回

 留萌港 ①広報 ②四回

 石狩湾新港 ①広報等 ②二回

 那覇空港においては、訓練、広報等のために利用し、熊本空港においては、訓練のために利用したところ、これらの空港においては、自衛隊機が頻繁に利用していることから、利用した回数については集計しておらず、お答えすることは困難である。

三について

 お尋ねの「頻度」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「令和六年度日米共同統合演習(実動演習)「Keen Sword25」」において、「円滑な利用に関する枠組み」に基づき、自衛隊の装備品及び防衛省において実施している「民間船舶の運航・管理事業」に係る民間船舶を用いて、自衛隊が利用した御指摘の「特定利用空港・港湾」における①実施した訓練の内容及び②利用した日数を「特定利用空港・港湾」ごとにお示しすると、それぞれ次のとおりである。

 徳之島空港 ①機動展開 ②二日

 宮崎空港 ①機動展開 ②一日

 熊本空港 ①機動展開 ②三日

 長崎空港 ①機動展開 ②三日

 福江空港 ①機動展開 ②一日

 北九州空港 ①機動展開 ②一日

 鹿児島港 ①物資輸送 ②二日

 名瀬港 ①物資輸送 ②一日

四について

 お尋ねの「頻度」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「令和七年度自衛隊統合演習(実動演習)」において、「円滑な利用に関する枠組み」に基づき、自衛隊の装備品及び防衛省において実施している「民間船舶の運航・管理事業」に係る民間船舶を用いて、自衛隊が利用した御指摘の「特定利用空港・港湾」における①実施した訓練の内容及び②利用した日数を「特定利用空港・港湾」ごとにお示しすると、それぞれ次のとおりである。

 鹿児島空港 ①機動展開、燃料給油、弾薬の搭載 ②四日  

 徳之島空港 ①機動展開 ②二日

 福江空港 ①機動展開、物資輸送 ②四日

 南紀白浜空港 ①機動展開 ②二日

 平良港 ①物資輸送 ②二日

 石垣港 ①物資輸送 ②二日

 鹿児島港 ①物資輸送、弾薬の搭載 ②四日

 須崎港 ①荷役 ②一日

 苫小牧港 ①物資輸送 ②三日

五について

 「港湾施設設計要領について(通知)」(平成二十八年四月一日付け防整技第七三七四号防衛省整備計画局施設技術管理官通知)、「道路施設設計要領について(通知)」(平成二十九年九月十四日付け防整技第一三六八二号防衛省整備計画局施設技術管理官通知)及び「飛行場基本施設等の設計要領について(通知)」(平成二十八年四月一日付け防整技第七三七二号防衛省整備計画局施設技術管理官通知)は、自衛隊施設の設計に適用されるものであるのに対して、お尋ねの「特定利用空港・港湾の整備及び沖縄県と北海道に所在する特定利用空港・港湾とのアクセス向上に向けた道路ネットワークの整備」の対象は、現時点では、自衛隊施設を除く空港、港湾及び道路としており、お尋ねのように「これらの要領等の全部又は一部が適用若しくは準用又は参考として参照されること」は現時点で想定していない。また、お尋ねの「設計や規格を自衛隊の利用のために変更する」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「特定利用空港・港湾となった空港・港湾及び道路ネットワークの整備の対象となった道路」については、「総合的な防衛体制の強化に資する公共インフラの運用・整備方針について」(令和六年四月一日総合的な防衛体制の強化に資する研究開発及び公共インフラ整備に関する関係閣僚会議確認)において、「国土交通省は、「特定利用空港・港湾」においては、民生利用を主としつつ、自衛隊・海上保安庁の航空機・船舶の円滑な利用にも資するよう、自衛隊・海上保安庁のニーズも考慮して、必要な整備又は既存事業の促進を図る。また、平素から円滑な自衛隊の人員・物資輸送等に資するよう、「特定利用空港・港湾」と自衛隊の駐屯地等とのアクセスの向上に向け、道路ネットワークの整備を図る。」としているところである。

六について

 お尋ねの「現在行われている」及び「具体的内容及びその予算額」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「特定利用空港・港湾の整備」について、令和七年度における①事業の内容及び②予算額を「特定利用空港・港湾」ごとにお示しすると、それぞれ次のとおりである。

 那覇空港 ①誘導路、エプロン及び照明施設の改良、航空保安無線施設の改修等 ②八十九億円

 鹿児島空港 ①誘導路及び照明施設の改良、航空保安無線施設の改修等 ②二十億円

 徳之島空港 ①照明施設の改良、空港用地の整備、航空保安無線施設の改修等 ②二億円

 宮崎空港 ①照明施設の改良、航空保安無線施設の改修等 ②二十五億円

 大分空港 ①エプロン及び照明施設の改良、空港用地の整備、航空保安無線施設の改修等 ②十九億円

 熊本空港 ①照明施設の改良、航空保安無線施設の改修等 ②十四億円

 長崎空港 ①照明施設の改良、空港用地の整備、航空保安無線施設の改修等 ②九億円

 福江空港 ①照明施設の改良、空港用地の整備等 ②三億円

 北九州空港 ①滑走路、エプロン及び照明施設の改良、空港用地の整備、航空保安無線施設の改修等 ②六十九億円

 山口宇部空港 ①滑走路、誘導路及び照明施設の改良、空港用地の整備、航空保安無線施設の改修等 ②四億円

 南紀白浜空港 ①滑走路及び照明施設の改良、空港用地の整備、航空保安無線施設の改修等 ②十一億円

 仙台空港 ①航空保安無線施設の改修等 ②三億円

 青森空港 ①照明施設の改良、航空保安無線施設の改修等 ②四億円

 函館空港 ①空港用地の整備、航空保安無線施設の改修等 ②十億円

 平良港 ①防波堤の建設及び改良、岸壁の改良 ②十八億円

 石垣港 ①泊地及び防波堤の建設、道路の改良 ②二十五億円

 鹿児島港 ①道路の建設 ②三十六億円

 志布志港 ①岸壁及び航路・泊地の建設、防波堤の建設及び改良 ②九億円

 川内港 ①泊地、岸壁及び航路・泊地の建設 ②八億円

 西之表港 ①泊地及び岸壁の建設、防波堤の改良 ②八億円

 名瀬港 ①防波堤及び岸壁の改良 ②八億円

 和泊港 ①防波堤の建設 ②七億円

 熊本港 ①防波堤及び岸壁の建設 ②九億円

 八代港 ①航路の建設 ②十八億円

 博多港 ①航路及び岸壁の改良 ②二十八億円

 境港 ①岸壁の建設、防波堤の改良 ②五億円

 高知港 ①防波堤の建設及び改良 ②十八億円

 須崎港 ①防波堤の改良 ②八億円

 宿毛湾港 ①防波堤の改良 ②三億円

 高松港 ①岸壁の建設 ②六億円

 敦賀港 ①岸壁の建設、防波堤の改良 ②六億円

 金沢港 ①航路の建設、泊地及び防波堤の改良 ②十八億円

 青森港 ①岸壁の建設、道路の改良 ②二十五億円

 室蘭港 ①防波堤及び岸壁の改良 ②六億円

 苫小牧港 ①防波堤、岸壁及び港湾施設用地の建設、航路の改良 ②二十九億円

 函館港 ①岸壁の建設及び改良、防波堤及び道路の改良 ②十二億円

 釧路港 ①防波堤及び航路・泊地の建設、泊地、防波堤及び道路の改良 ②三十億円

 留萌港 ①航路、防波堤及び岸壁の改良 ②三億円

 石狩湾新港 ①防波堤及び岸壁の建設 ②十九億円

 白老港 ①防波堤の建設 ②一億円