質問主意書

第219回国会(臨時会)

質問主意書

質問第八一号

マイナ保険証への一本化に係る準備状況等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和七年十二月十七日

牧山 ひろえ


       参議院議長 関口 昌一 殿



   マイナ保険証への一本化に係る準備状況等に関する質問主意書

 健康保険証のマイナ保険証への一本化(以下「一本化」という。)が二〇二五年十二月二日から実施された。一本化の過程において、従来の健康保険証からマイナ保険証への切替状況(以下「切替状況」という。)、自治体窓口の負担状況、医療機関の準備状況など、基礎的な情報が不透明であった。国民の医療アクセス確保の観点から、一本化に係る準備状況及び切替状況の正確な把握が不可欠であるため、以下質問する。

一 一本化に係る準備状況について

 一本化に当たり、医療機関の準備、オンライン資格確認システムの整備、資格確認書の配付体制、一本化の周知及び相談体制の整備については、政府として万全であったと認識しているか、それぞれについて示されたい。万全ではない部分があったと認識している場合、その具体的内容をそれぞれ示されたい。

二 切替状況について

 従来の健康保険証からマイナ保険証への切替率について、二〇二五年七月から十一月までの推移を、全国平均、後期高齢者、国民健康保険加入者及び被用者保険加入者の区分ごとに示されたい。

三 マイナ保険証への切替率が低水準であった時期の政府の認識について

 一本化実施の数か月前の時点で、マイナ保険証への切替えが十分に進んでいなかった事実について、政府の認識を示されたい。また、その段階で追加的な対応策を検討したか示されたい。検討した場合、その内容を示されたい。

四 資格確認書の発行状況について

 資格確認書の発行件数及び発行理由の内訳(高齢者・障害者・カード紛失等)を示されたい。また、自治体窓口の発行体制の強化が必要となった地域があるか示されたい。ある場合、その原因及び講じた強化策を示されたい。

五 一本化の検証について

 1 一本化は、生活に密着した医療サービスのデジタル化を進める大きな制度変更であり、国民生活への影響が極めて大きかったと考える。今後、行政手続・医療・介護など多分野においてデジタル化が一層進むことが予想される。今回の一本化の過程を検証し、その結果を国民全体で共有すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

 2 今回の一本化に係る反省点、改善点及び制度設計・現場運用における教訓について、政府としての整理・評価をそれぞれ示されたい。

  右質問する。