質問主意書

第219回国会(臨時会)

質問主意書

質問第六三号

高市内閣総理大臣の所信表明演説における外交・安全保障に係る発言に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和七年十二月九日

高良 沙哉


       参議院議長 関口 昌一 殿



   高市内閣総理大臣の所信表明演説における外交・安全保障に係る発言に関する質問主意書

 高市早苗内閣総理大臣は二〇二五年十月二十四日の所信表明演説において、「中国、北朝鮮、ロシアの軍事的動向等が深刻な懸念となっています。」と発言した(以下「総理発言」という。)。外交・安全保障に関連し、具体的な国名を挙げて懸念を表明することは、当該国との緊張をいたずらに高め、関係の不安定化につながると危惧している。総理発言にある国々は、米国とも緊張関係にあると考えられることから、在日米軍基地や自衛隊基地を多く抱える沖縄においても影響が懸念される。

 以上を踏まえて、以下質問する。

一 総理発言において、具体的な国名を挙げた理由を示されたい。

二 「軍事的動向等が深刻な懸念となってい」る国とは重点的に外交を行い、友好関係を築く必要があると考える。総理発言にある国々とは、今後どのような関係を築いていくか、政府の見解を示されたい。

三 日本と中国との間では一九七八年に日中平和友好条約が締結されている。同条約の効果を最大限にいかすことで中国との友好関係が築かれると考える。二〇二五年十一月七日の衆議院予算委員会における高市内閣総理大臣の答弁等によって急速に悪化した中国との外交関係を改善するため、政府はどのような施策を講ずるのか具体的に示されたい。

四 日本の安全保障のためには外交を最も重視しなければならず、それは安保関連三文書にも示されている。総理発言において具体的に国名が挙げられた「中国、北朝鮮、ロシア」と友好的な外交関係を築くことこそが日本の平和を守る唯一の方法であると考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。