第219回国会(臨時会)
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質問第三〇号 特定利用空港・港湾を「南西諸島を中心」に整備する理由に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和七年十一月七日 福島 みずほ
参議院議長 関口 昌一 殿 特定利用空港・港湾を「南西諸島を中心」に整備する理由に関する質問主意書 特定利用空港・港湾を「南西諸島を中心」に整備する理由について、以下質問する。 一 照屋寛徳衆議院議員が提出した「中国脅威論に関する質問主意書」(第百六十四回国会質問第七号)に対する答弁(平成十八年一月三十一日内閣衆質一六四第七号)において、政府は、「「脅威」は、侵略し得る「能力」と侵略しようとする「意図」が結び付いて顕在化するものであると考えている。」とした上で、「日中両国政府は、千九百七十二年の日中共同声明第六項において、主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則の基礎の上に両国間の恒久的な平和友好関係を確立することに合意し、両国が、相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認しており、この旨は、千九百七十八年の日中平和友好条約(昭和五十三年条約第十九号)第一条においても規定されている。したがって、政府として、中国が日本侵略の「意図」を持っているとは考えていない。」とし、「政府として中国を脅威と認識しているわけではない。」と答弁している。 現在、政府は中国を脅威と認識しているか、見解を示されたい。同様に、北朝鮮を脅威と認識しているか、見解を示されたい。 二 政府は、国家安全保障戦略(令和四年十二月十六日閣議決定)に基づき、総合的な防衛体制の強化の一環として公共インフラ整備を実施しているものと承知している。内閣官房が公表した「総合的な防衛体制の強化に資する取組について(公共インフラ整備)」によれば、特定利用空港・港湾を「南西諸島を中心としつつ」整備するとしている。国家安全保障戦略は、「現在の中国の対外的な姿勢や軍事動向等は、我が国と国際社会の深刻な懸念事項であり、我が国の平和と安全及び国際社会の平和と安定を確保し、法の支配に基づく国際秩序を強化する上で、これまでにない最大の戦略的な挑戦であり、我が国の総合的な国力と同盟国・同志国等との連携により対応すべきものである。」としていることから、中国を念頭に置いて特定利用空港・港湾を「南西諸島を中心としつつ」整備するとしているのか示されたい。中国など特定の国や地域を念頭に置いていない場合、「南西諸島を中心としつつ」整備する理由を示されたい。 右質問する。 |