第218回国会(臨時会)
質問第八号 「日本はスパイ天国」という評価及び「スパイ防止法」制定に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和七年八月一日 山本 太郎
参議院議長 関口 昌一 殿 「日本はスパイ天国」という評価及び「スパイ防止法」制定に関する質問主意書 一 令和六年四月三日の衆議院内閣委員会において、青柳仁士委員は、「今の日本、スパイ天国と言われるような状態で、各国の諜報活動が非常にしやすい状況になってしまっている」と指摘した。また、令和五年十一月三十日の参議院外交防衛委員会において、松沢成文委員は、「日本は、スパイ行為、スパイ活動は事実上野放し、つまりスパイ活動に対して抑止力が全くない国家になってしまっているんですね。だから、日本はスパイ天国だとやゆされちゃっているんです。」と指摘した。 政府は、日本が各国の諜報活動が非常にしやすいスパイ天国であり、スパイ活動は事実上野放しで抑止力が全くない国家であると考えているか示されたい。考えていない場合、その理由を示されたい。 二 令和六年四月五日の衆議院内閣委員会において、岸田文雄内閣総理大臣(当時)は、「カウンターインテリジェンスの考え方に立って対応を強化していく、これは大変重要な取組だと思います。そして、その議論の中で、御指摘のようにスパイ防止法の必要性についても議論されてきた、従来も議論されてきた、こういったことであると認識をしています。ただ、スパイ防止法そのものについては、議論は行われてきましたが、様々な課題もあるという議論が続けられていると承知をしています。」と答弁している。 「スパイ防止法」について、「様々な課題もあるという議論が続けられている」としているが、政府として、「スパイ防止法」制定にどのような課題があると認識しているか示されたい。 三 令和六年四月十七日の参議院本会議において、岸田内閣総理大臣(当時)は、「政府としては、我が国において外国情報機関による情報収集活動等が行われているとの認識に立ってカウンターインテリジェンスに関する取組を強化するなど、必要な対策、講じているところです。また、関係当局においては、違法行為に対して厳正な取締りを行うこととしているものと承知をしています。」と答弁している。 「スパイ防止法」が制定されていないことが原因で、これまでのカウンターインテリジェンスに関する取組に深刻な不備が生じたと考えるか、政府の見解を示されたい。 右質問する。 |