第217回国会(常会)
内閣参質二一七第二三五号 令和七年七月一日 内閣総理大臣 石破 茂
参議院議長 関口 昌一 殿 参議院議員神谷宗幣君提出同性婚に係る憲法解釈及び国民的議論に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員神谷宗幣君提出同性婚に係る憲法解釈及び国民的議論に関する質問に対する答弁書 一について 政府としては、憲法第二十四条第一項は、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」すると規定しており、当事者双方の性別が同一である婚姻(以下「同性婚」という。)の成立を認めることは想定されていないものと考えている。 二について 前段のお尋ねについては、お尋ねの「主体的に議論を尽くす」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。 後段のお尋ねについては、一般に、世論調査については、社会経済の動向や政府の主要施策との関係等を総合的に勘案の上、実施されているところであり、同性婚に関する世論調査の実施についても、そのような観点から、その必要性を含めて検討することになると考えている。 三について お尋ねは、個別具体的な事件における裁判所の判断に関わる事柄であるため、お答えすることは差し控えたい。 四及び五について お尋ねの「司法判断や一部の世論によって制度が既成事実化されること」及び「同性婚に関する国民的議論が十分に行われていない現状」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「同性婚制度の導入」は、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題であり、政府としては、まずは、国民各層の意見、国会における議論の状況や同性婚に関する訴訟の動向等を引き続き注視していく必要があると考えている。 |