質問主意書

第217回国会(常会)

答弁書

内閣参質二一七第一八九号
  令和七年六月二十四日
内閣総理大臣 石破 茂


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員浜田聡君提出「日本版チャイナ・ハウス」設立の必要性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員浜田聡君提出「日本版チャイナ・ハウス」設立の必要性に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 お尋ねの「統一戦線工作」については、例えば、中国共産党統一戦線工作条例において、「統一戦線とは、中国共産党が指導し、工農連盟を基礎とし、全ての社会主義労働者、社会主義事業建設者、社会主義愛国者、祖国統一及び中華民族の偉大な復興に尽力する愛国者の同盟を指す」(仮訳)と規定し、「新時代の統一戦線工作」(仮訳)の「主要任務」(仮訳)として「政党関係、民族関係、宗教関係、階級関係、国内外の同胞関係及び調和を積極的に推進」(仮訳)すること等を規定していると承知している。

 また、お尋ねの「孔子学院の設置」については、政府として把握している限りでは、令和七年六月時点で、我が国において、少なくとも十二校が設置されていると承知しているが、「在日華僑組織への関与」、「政治家・学者・報道関係者への働きかけ」、「影響について」の「評価」及び「調査・研究・対策を実施した事例」については、事柄の性質上、また、我が国の情報収集能力等を明らかにするおそれがあることなどから、お答えすることは差し控えたい。

三から五までについて

 政府としては、お尋ねの「検討」といった詳細について明らかにすることは差し控えたいが、従前から、「大学・民間において蓄積されている」知見、委託調査等も活用しつつ、政府が保有するあらゆる情報収集の手段と情報源を活用した総合的な分析により、中国に関する情報を可能な限り早期かつ正確に把握するよう努めてきており、現時点でお尋ねのような機関を設置する予定はないが、今後とも必要に応じ、こうした情報の把握の在り方を不断に見直しつつ、適切に対応していく考えである。