第217回国会(常会)
質問第一六九号 福祉用具貸与制度及び業界の利益構造に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和七年六月十日 浜田 聡
参議院議長 関口 昌一 殿 福祉用具貸与制度及び業界の利益構造に関する質問主意書 介護保険制度における福祉用具については、原則、民間事業者によって貸与されるものである。利用者は、制度上「貸与優先」とされた中で、福祉用具の選択の自由を制限されている。また、「購入であれば支出を抑えられるが、貸与であれば継続的な支出となる。業者にとっては継続的な収入になるため、制度運用が業界側の都合に偏っているのではないか」との指摘もある。 以上を踏まえて、以下質問する。 一 介護保険における福祉用具の貸与に関して、政府は民間事業者との関係性をどのように把握・管理しているか示されたい。 二 「貸与優先」の原則が利用者の便益よりも業界側の利益構造に沿った制度設計となっているとの指摘について、政府は検証したことがあるか示されたい。 三 「貸与優先」の下で提供される福祉用具が限定的であり、利用者の特性や生活様式に合致しない問題について、政府の認識を示されたい。 四 制度設計の透明性、公平性を確保するために、貸与又は購入の選択の自由を制度上確保する方針はあるか示されたい。 質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内の答弁となっても私としては差し支えない。 右質問する。 |