第217回国会(常会)
質問第一六八号 福祉用具等の貸与・購入の費用比較に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和七年六月十日 浜田 聡
参議院議長 関口 昌一 殿 福祉用具等の貸与・購入の費用比較に関する質問主意書 介護保険の要支援認定者や障害者等の支援を目的とした電動車いすの利用に関して、介護保険では福祉用具の貸与を原則とし、いわゆる障害者総合支援法では購入(補装具費の支給)を原則としている。利用者からは、電動車いすを三年間使用した場合、貸与の場合の行政負担は累計で約八十八万円、購入の場合は約四十三万円にとどまる事例もあると報告されている。それにもかかわらず、「介護保険(貸与)優先」との理由で購入は認められない運用がなされている。 以上を踏まえて、以下質問する。 一 電動車いすについて、政府は貸与の場合と購入の場合の累計の行政支出を比較・評価したことがあるか示されたい。比較・評価したことがある場合、その結果を示されたい。 二 貸与の場合の機種選択の制限や長期使用時の経済的非効率性について、政府は問題意識を有しているか示されたい。 三 利用者本人が購入を希望し、かつ行政支出も軽減できる場合でも「介護保険(貸与)優先」を堅持する合理性について、政府の見解を示されたい。 四 福祉用具の貸与・補装具費の支給において、費用対効果を踏まえた制度設計とするように見直す考えはあるか示されたい。 質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内の答弁となっても私としては差し支えない。 右質問する。 |