質問主意書

第217回国会(常会)

質問主意書

質問第一四○号

晴海フラッグ周辺における白タク行為の実態及びライドシェア制度導入の必要性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和七年六月三日

浜田 聡


       参議院議長 関口 昌一 殿



   晴海フラッグ周辺における白タク行為の実態及びライドシェア制度導入の必要性に関する質問主意書

 東京都中央区の湾岸エリアにある「晴海フラッグ」周辺では、外国人による無許可の旅客運送(以下「白タク行為」という。)が日常的に行われているとの証言が住民から多数寄せられている。特に、外国人運転手がスマートフォン等を介して民泊利用者等の短期滞在者に接触し、現金ないしアプリ決済で運賃収受を行っている事例が報告されている。

 白タク行為は、道路運送車両法違反であるのみならず、安全性・治安・納税義務の観点からも問題である。一方、白タク行為増加の背景には、都市部におけるタクシーの供給不足や移動手段の制限等の課題も存在すると考えられる。

 以上を踏まえ、以下質問する。

一 晴海フラッグ周辺における外国人による白タク行為の通報件数及び摘発件数について、政府の把握状況を示されたい。把握していない場合、関係機関と連携して調査を行うべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 外国人が短期滞在ビザや観光ビザの在留中に、繰り返し白タク行為をしている実態があると思料するが、これが在留資格の要件に違反するか否か政府の見解を示されたい。

三 晴海フラッグにおいて、外国語を話す運転手が訪日外国人と接触し、アプリ等での配車・運賃収受を行う白タク行為が常態化していると住民が証言している。こうした外国人による白タク行為を取り締まる上で、現行制度では限界があると考えるが、政府の見解を示されたい。

四 白タク行為の違法性に関する周知徹底や外国語による啓発は十分に行われているか、政府の見解を示されたい。不十分である場合、改善に向けた方針を明らかにされたい。

五 住民の通報を端緒として、警察・自治体・国土交通省が連携して白タク行為の実態を把握し、白タク行為を抑止する体制整備の必要性について、政府の見解を示されたい。

六 晴海フラッグのような大規模住宅地において、正規のタクシーが不足していることが白タク行為の需要を誘発していると指摘されている。都市部の旅客運送需要に対する分析及び対応方針について政府の見解を示されたい。

七 前記の白タク行為の横行を防止するとともに、正規の移動手段を増やす観点から、合法かつ安全なライドシェア制度の導入を検討・推進する考えがあるか示されたい。考えがある場合、地方自治体との連携や限定的な実証導入の方針についても明らかにされたい。

 質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内の答弁となっても私としては差し支えない。

  右質問する。