第217回国会(常会)
質問第一一七号 政府備蓄米を放出しても米の市場価格が下がらないことに関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和七年五月九日 浜田 聡
参議院議長 関口 昌一 殿 政府備蓄米を放出しても米の市場価格が下がらないことに関する質問主意書 農林水産省は、令和七年四月二十三日から二十五日にかけて政府備蓄米の放出に向けた三回目の入札を行い、令和五年度産米約十万トンが落札された。六事業者が入札に参加し、前回の落札額よりも四百二十円安い六十キロ当たり二万三百二円(税抜き)で落札された。政府備蓄米以外の米の仕入価格は下がっていないため、政府備蓄米を放出しても米の市場価格が大きく下がることはない。 米の市場価格が高騰している現状を踏まえて、以下質問する。 一 落札価格が下がっても米の市場価格に反映できなければ意味がない。米の市場価格を下げるという目的を含む政府備蓄米の放出に際して入札を採用することに違和感があるが政府の見解を示されたい。 二 入札参加の大きな障壁として、政府備蓄米の落札事業者が一年以内に政府に対し同量を買い戻さなければならない「買戻し条件」があると考える。同条件を無くすべきだと考えるが政府の見解を示されたい。 三 これから生産される令和七年産の国産米は既にその多くが高値で買い付けられているという。そのような状況を放置すると米価の高騰が長引く可能性がある。令和七年に政府備蓄米は既に放出されているため、令和八年度以降においても同様に政府備蓄米を活用して米価の調整を図ることは困難だと思料する。令和七年産の国産米の価格高騰対策を示されたい。 四 政府備蓄米を放出するタイミングが少し遅かったと考える。農林水産省には市場での米の供給状況や価格をリアルタイムに把握できる体制やシステムがあるのか示されたい。ない場合、構築するべきだと思料するが政府の見解を示されたい。 質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内の答弁となっても私としては差し支えない。 右質問する。 |