質問主意書

第217回国会(常会)

質問主意書

質問第一○○号

大阪・関西万博会場におけるメタンガス対策に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和七年四月十八日

石垣 のりこ


       参議院議長 関口 昌一 殿



   大阪・関西万博会場におけるメタンガス対策に関する質問主意書

 令和七年四月六日、大阪・関西万博テストランの来場者が西ゲート付近にあるマンホールの穴に検知器を差し込んで計測したところ、引火すると爆発するおそれがあるとされる基準値を超えるメタンガスが検出された。その後、通報により駆けつけた消防がマンホールの蓋を開けて換気したところ、メタンガスの濃度が基準値以下に下がった。現在は、マンホールの蓋を開けて換気し、周囲を「立入禁止」と記載した柵で囲い、来場者が近づかないようにしている。

 基準値以上のメタンガスが検出された工区では令和六年三月二十八日、トイレの建設中に爆発事故が発生している。博覧会協会は事故を受け、マンホールの蓋の有孔蓋への交換や地下ピットへのガス侵入防止等の対策を約三十二億円掛けて行った。また、同協会は令和六年六月二十四日、「メタンガス等に関する会期中の安全対策」を取りまとめ、「博覧会会期中は、ガス濃度の測定結果を毎日お知らせすることを検討」することを公表した。しかし、開会日前日の四月十二日に公表された情報には、ガス濃度の測定結果は記載されず、「ガス安全確認状況」として「安全にご来場いただけます」との記載があるだけであり、測定地点、測定結果等の詳細は明らかになっていない。

 以上を踏まえて、以下質問する。

一 令和七年四月六日に基準値以上のメタンガスが検出された地下ピットについても、令和六年三月二十八日の爆発事故を受けて対策工事が行われているが、工事の内容及び費用をそれぞれ具体的に示されたい。

二 地下ピット内にメタンガスが侵入しないよう対策工事が行われたにもかかわらず、基準値以上のメタンガスが検出されたことから、対策工事は失敗であったと考えられるが、政府の見解を明らかにされたい。

三 前記「メタンガス等に関する会期中の安全対策」では、「博覧会会期中は、ガス濃度の測定結果を毎日お知らせすることを検討」することとしていた。今回、「ガス濃度の測定結果を毎日お知らせ」していない理由を明らかにされたい。

四 来場者の不安を取り除き安全を確保するためには、各所のガス濃度の測定結果の公表は必須であり、今後、測定結果を公表すべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。