質問主意書

第217回国会(常会)

質問主意書

質問第六九号

千葉県知事選挙の候補者であった立花孝志氏に対する傷害事件発生時の警察の現場対応の妥当性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和七年三月二十四日

浜田 聡


       参議院議長 関口 昌一 殿



   千葉県知事選挙の候補者であった立花孝志氏に対する傷害事件発生時の警察の現場対応の妥当性に関する質問主意書

 二〇二五年三月十六日に執行された第二十二回千葉県知事選挙の候補者であった立花孝志氏が、選挙運動期間中、聴衆によって切り付けられ負傷する事件が起きた。事件が起きたのは同年三月十四日十七時九分、東京都千代田区霞が関一丁目三番一号の経済産業省本館西側の車両出入口付近の比較的広い歩道上でのことである。財務省前の歩道上では国民有志による大規模なデモ活動が行われており、立花氏はその場を訪れることを事前に動画配信サイトで告知していたため、現地には百名程度の聴衆が集まり、四、五名の警察官が警備に当たっている状況であった。現場に到着した立花氏は街頭演説に先立って希望者との握手や写真撮影に応じており、約三十名が列に並んでいた。約十名の対応を終えた際、立花氏の支援者を装った男性がナタを用いて立花氏の頭部を切り付ける凶行に及んだ。事件発生時、すぐに男性を取り押さえたのは、立花氏との握手を済ませた一般人であり、現場が騒然となる中、男性の左手を当該一般人、右手を立花氏の関係者が取り押さえていた。その間、現場に居た警察官は、被害者である立花氏の状態を確認したものの男性を数分間にわたって放置した。凶器となったナタもそのまま現場に放置される状態が続いている中で、警察官が何もせずに立っている状況が犯行当時を捉えた映像に残されている。このことを踏まえて、以下質問する。

一 事件に巻き込まれ困っているとき、そこに駆けつけ身をていして守り、犯行に及んだ者を直ちに確保することが警察官の使命だと承知する。前記のとおり、男性を即座に取り押さえることもなく、居合わせた一般人に委ねていた現場に居た警察官の対応には瑕疵があると思料するが政府の見解を示されたい。

二 現場に居た警察官は、男性から傷害を受けた立花氏にのみ注意を向け、男性を取り押さえていた一般人が三針を縫う負傷を負っていたことには気が付いていない状況であった。このような警察官の状況判断には瑕疵があったと思料するが政府の見解を示されたい。

三 現場に居た警察官が犯行に使用されたナタを放置していたことは、二次的な危険性を鑑みて危険であり、不適切な対応だと思料するが政府の見解を示されたい。

 質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内の答弁となっても私としては差し支えない。

  右質問する。