第217回国会(常会)
質問第一六号 自民党から八億円の寄附を受けた赤い羽根共同募金の受配者が社会福祉法第百二十二条違反に当たる可能性等に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和七年一月三十一日 浜田 聡
参議院議長 関口 昌一 殿 自民党から八億円の寄附を受けた赤い羽根共同募金の受配者が社会福祉法第百二十二条違反に当たる可能性等に関する質問主意書 NHKは令和六年十二月二十七日、「自民党は、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題にけじめをつけたいとして、「赤い羽根共同募金」で知られる中央共同募金会に八億円を寄付しました。寄付額は党所属議員らの収支報告書に不記載があった相当額に一定額を上乗せしたもので、党費などから支出したとしています。」と報道した。 私が提出した「赤い羽根共同募金の受配者が社会福祉法第百二十二条に反して寄附金を募集していることに関する質問主意書」(第二百十一回国会質問第八三号)において、赤い羽根共同募金の受配者が受配者のウェブサイト等で寄附金を募集していることを明らかにし、政府の見解を求めたところ、政府は「共同募金事業については、社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)の枠組みの下、各都道府県の共同募金会が、それぞれ社会福祉法人として定める定款等に基づき、民間における取組として、自主的かつ自律的に行うことを基本としているところ、各都道府県の共同募金会及び共同募金会相互の連絡や業務の調整等を行う連合会である中央共同募金会により、同法第百二十二条の規定の内容等について、必要な周知が行われるとともに、必要に応じて寄附金の配分を受けた者における他の寄附金の受配の状況等についての確認等が行われるものと承知している。」等と答弁した。他方、中央共同募金会ウェブサイトで公表されている令和五年度の受配者を確認すると、特定非営利活動法人あなたのいばしょ、特定非営利活動法人サンカクシャ、認定特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会等はウェブサイト上で寄附金を募集しており、社会福祉法第百二十二条違反をしている団体が複数見られた。 これらについて、以下質問する。 一 中央共同募金会が受配先を公募又は審査する際に、当該受配先が寄附金を募集していること、また、赤い羽根共同募金の受配者となった場合に寄附金を募集してはならないことを周知しているかについて、政府は把握しているか示されたい。把握していない場合、把握する必要性があると考えるが、政府の見解を示されたい。 二 受配先が寄附金を募集していることが発覚した場合、中央共同募金会は当該寄附又は赤い羽根共同募金の助成金を返還するよう、当該団体へ求めるべきと考えるが、政府の見解を示されたい。 三 受配者が社会福祉法第百二十二条に反して寄附金を募集していることが発覚した場合の通報先を中央共同募金会又は同法を所管する厚生労働省に設けるべきと考えるが、政府の見解を示されたい。 四 前記一から三について、私が第二百十一回国会に質問主意書を提出した後も社会福祉法第百二十二条に反して寄附金を募集している団体に赤い羽根共同募金の助成金が配分されており改善が見られないことについて、政府は何らかの措置を採るべきと考えるが、政府の見解を示されたい。 質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内の答弁となっても私としては差し支えない。 右質問する。 |