質問主意書

第216回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一六第六〇号
  令和七年一月十日
内閣総理大臣臨時代理        
国務大臣 林 芳正


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員水野素子君提出国際卓越研究大学に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員水野素子君提出国際卓越研究大学に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「欧米のような独自の運用機関」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「大学ファンド」の運用を国立研究開発法人科学技術振興機構(以下「機構」という。)が行う理由については、令和六年十二月十九日の参議院文教科学委員会において、政府参考人が「海外大学との資金力の差を各大学の取組のみで直ちに解消することは困難であるということから、国が十兆円規模の大学ファンドを創設いたしまして、その運用益を用いて大学の研究基盤への長期的、安定的な支援を行うというものでございます。」と答弁したとおりである。また、機構が株式等の運用を通じて金融市場や企業経営に直接の影響を与えないようにする観点から、国立研究開発法人科学技術振興機構法(平成十四年法律第百五十八号。以下「法」という。)第二十七条第一項に基づき、機構において、外部委託による資金の運用も行っている。

二について

 御指摘の「財政融資資金に依存しないファンドの運用」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、法第二十七条第二項に規定する助成資金運用に必要な資金の調達については、法第二十八条第一項の規定に基づき定めた「助成資金運用が長期的な観点から安全かつ効率的に行われるようにするための基本的な指針」(令和四年一月七日文部科学大臣決定)において、「財政融資資金の償還確実性の担保の観点から、償還期には過去の大きな市場変動にも耐えられる水準・・・の安定的な財務基盤の形成を目指す」等としていることを踏まえ、「大学ファンド」の運用資産に占める財政融資資金からの借入金の割合を低減させていく予定である。