質問主意書

第216回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一六第四四号
  令和七年一月七日
内閣総理大臣 石破 茂


       参議院議長 関口 昌一 殿

参議院議員神谷宗幣君提出GIGAスクール構想(一人一台端末)の弊害等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員神谷宗幣君提出GIGAスクール構想(一人一台端末)の弊害等に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「項目」と「GIGAスクール構想に基づく一人一台端末」の整備との間の因果関係に係る調査は行っていない。なお、令和六年度の全国学力・学習状況調査の結果においては、「課題解決に取り組む学習活動を行って」おり、「考えをまとめ、発表・表現する場面でICTを活用している」学校の児童生徒は、それ以外の学校の児童生徒よりも「各教科の正答率が高い」ことが示されている。

二及び三について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、お尋ねの「一人一台端末」の整備は、「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」(令和元年十二月五日閣議決定)において、「多様な子供たちを誰一人取り残すことのない一人一人に応じた個別最適化学習にふさわしい環境を速やかに整備するため、・・・特に、義務教育段階において、令和五年度までに、全学年の児童生徒一人一人がそれぞれ端末を持ち、十分に活用できる環境の実現を目指す」としていることを踏まえた取組であり、お尋ねの「ICT教育を開始する学年・年齢及びその教育内容」を定めたものではない。

四について

 御指摘の「ネットリテラシー教育」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、例えば、小学校学習指導要領(平成二十九年文部科学省告示第六十三号)においては、「各学校においては、児童の発達の段階を考慮し、言語能力、情報活用能力(情報モラルを含む。)、問題発見・解決能力等の学習の基盤となる資質・能力を育成していくことができるよう、各教科等の特質を生かし、教科等横断的な視点から教育課程の編成を図るものとする。」等としており、これに沿って「情報活用能力」を育成するための指導にどれだけの時間を充てるか等については、地域や学校の実態及び児童の心身の発達の段階や特性等を十分考慮して、各学校において決定するものである。