質問主意書

第216回国会(臨時会)

質問主意書

質問第五九号

科学研究費助成事業の予算額に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和六年十二月二十四日

水野 素子


       参議院議長 関口 昌一 殿



   科学研究費助成事業の予算額に関する質問主意書

一 文部科学省の資料によれば、科学研究費助成事業(以下「科研費」という。)の予算額は、令和三~六年度の四年間は補正予算を除いて二千三百七十七億円であり、近年横ばいとなっている。国際的な科学技術の競争が進み、経済安全保障の観点からも科学技術力の強化は急務である。さらに、近年は円安・物価高の影響で科研費は実質的に目減りしている。科研費の予算の増額を行わない具体的な理由を示されたい。

二 文部科学省は、科研費について、「人文学、社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究費」」であるとしている。しかし、競争を促すことで、公募申請など事務作業の増加による研究者たちの研究時間の減少、流行や実利的な研究に科研費が流れるなどの予算配分の偏りなど、自由な発想に基づく研究とは矛盾が生じている状況にある。

 今後、用途を限定せず、研究を広く支援する事業を検討しているか示されたい。

  右質問する。