第213回国会(常会)
内閣参質二一三第一七八号 令和六年六月二十八日 内閣総理大臣 岸田 文雄
参議院議長 尾辻 秀久 殿 参議院議員大椿ゆうこ君提出「自由権規約委員会第七回日本定期報告審査に係る総括所見」及び「ILO/ユネスコ教職員勧告適用合同専門家委員会第十三会期・第十四会期最終報告書」への日本政府の対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員大椿ゆうこ君提出「自由権規約委員会第七回日本定期報告審査に係る総括所見」及び「ILO/ユネスコ教職員勧告適用合同専門家委員会第十三会期・第十四会期最終報告書」への日本政府の対応に関する質問に対する答弁書 一について 自由権規約委員会が令和四年十月二十八日の会合で採択した御指摘の「第七回総括所見」に関する御指摘の「日本語仮訳」については、令和六年六月四日の参議院外交防衛委員会において、上川外務大臣が「外務省を中心に、関係府省庁と連携をしながら作成作業に鋭意取り組んでいる」と答弁しているとおりであり、現時点において具体的な公表の時期を示すことは困難であるが、早期の公表に努めてまいりたい。 二について お尋ねについては、令和六年六月四日の参議院外交防衛委員会において、上川外務大臣が述べているとおり、「総括所見は、その範囲も広く関係する府省庁も多岐にわたること」、また、例えば、御指摘の「第六回総括所見」以降のものを含め、「様々な委員会によるこれまでの総括所見の仮訳との整合性、また多岐にわたる法令や専門用語、法令用語等を踏まえる必要があ」り、また、「可能な限り正確な仮訳を作成す」るために、作成に時間を要しているものである。 三及び四について 御指摘の「自由権規約委員会の求めを満たすこと」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、御指摘の「第六回総括所見」を含むこれまでの「総括所見」の周知方法も参考にしつつ、引き続き検討を行っているところであり、御指摘のように「第六回・第七回総括所見に対して異なった対応を取ることを決定」したものではない。 五について お尋ねの「政府の主張を軽視し、申し立て団体の主張を偏重している」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「セアートの「第十三会期・第十四会期最終報告書」」には、必ずしも我が国の実情や法制を十分に理解しないままに記述されているところがあると考えている。 六について 御指摘の「両立させること」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「セアート最終報告書の日本語仮訳とともに、報告書に対する政府見解も公表」することについては、現在検討しておらず、今後も検討する予定はない。いずれにせよ、文部科学省としては、五についてで述べたとおり、同報告書には、必ずしも我が国の実情や法制を十分に理解しないままに記述されているところがあると考えており、同報告書について訳文を作成することは予定していない。 七について 御指摘の「セアート第十四会期報告書」の「パラグラフ百七十三(b)、(c)」については、御指摘の「セアート」から国際労働機関(ILO)理事会及びユネスコ執行委員会に対する勧告を記載したものであると理解しているため、お尋ねの趣旨が明らかではなく、お答えすることは困難であるが、いずれにせよ、御指摘の「和訳の提供」については、六についてで述べたとおり、予定していない。 |